アドリア海に浮かぶクロアチアのコルチュラ島の湾内で、紀元前4900年前に作られた先史時代の「道」が発見されました。この道は、沖合に作られた人工島と陸地をつなぐものだったとみられています。
7,000-Year-Old Submerged Road Discovered Under The Mediterranean Sea | IFLScience
https://www.iflscience.com/7000-year-old-submerged-road-discovered-under-the-mediterranean-sea-68830
Road Built 7,000 Years Ago Found at The Bottom of The Mediterranean Sea : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/road-built-7000-years-ago-found-at-the-bottom-of-the-mediterranean-sea
クロアチア・ザダル大学の考古学者であるMate Parica氏は、2021年にコルチュラ島周辺の水域の衛星画像を調査していたところ、奇妙な人工物らしきものが海底に沈んでいることに気がつきました。
Parica氏らが海底を調査した結果、アドリア海の水深約4~5m付近の海底に、古代の集落の一部だった可能性がある石壁や、当時の人々が使っていた火打ち石などの道具を発見しました。この古代集落は人工島だったとみられており、海底の遺跡は多くの島々によって荒波や浸食から守られていたそうです。
University of Zadar
新たに研究チームは、遺跡の付近で泥の層に埋もれていた幅4mの「先史時代の道」を発見しました。この道は積み重ねられた石板で作られており、放射性炭素年代測定の結果から紀元前約4900年前、つまり約7000年前に作られたものと推定されました。この道は人工島をコルチュラ島とつなげていたとみられています。
海底遺跡の発掘の様子は、以下の動画を見るとよくわかります。
Cesta stara 7.000 godina u podmorju kod Koručule – YouTube
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海底の泥が取り除かれた部分に、石が積み重ねられた道が見えています。
発掘作業を行っているダイバーと比較すると道の広さが実感できます。
発掘現場の海底までホースを伸ばし、払った泥を海水ごと吸い込むことで発掘が行われています。
さらに研究チームは、最近になってコルチュラ島の反対側にも似たような海底遺跡があることを発見し、石斧(せきふ)などの新石器時代の遺物を見つけたことも報告しています。
University of Zadar
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