【またお前か。お前なのか】いち干し蕎麦ファンとしての願い / 家そば放浪記 第128束:東急ストアで買った、おびなた『信州 十割そば』税込430円(1人前215円)

ロケットニュース24

今回も前回に引き続き「おびなた」である。そして今回も前回に引き続き「十割」である。

茶色を基調とした、実に渋いパッケージだなと思い購入した。久々に「十割」でホームラン級のヤツ来ないかなぁ……なんて願いながら。


ところが。


パッケージ裏を見て、私は瞬時に「これ見たことある」と察知した。ちょうど中央の帯で見えないが「ゆで6分半 むらし2分」なのである。

勘の良い蕎麦者であれば、もうお気付きだろう。そう、「おびなた」の「ゆで6分半 むらし2分」の「353Kcal」といえば……

「DEEN」のボーカル池森秀一氏がプロデュースした干し蕎麦シリーズ『信州戸隠 池森そば 幸せの十割(税込594円)』と、ドンキホーテとのコラボ商品『情熱価格 芳しく風味豊かな十割そば(税込322円)』と全く同じなのである。

「こういったこと(同じ中身のパケ違い)はよくあることです」と、とある干し蕎麦メーカーの方から内情を教えてもらったのでもう驚かないが、また被ってしまったか……というガッカリ感は正直ある。


いずれにしてもやるしかない。



デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……


6分半ゆでて……って、

このゆでた感じも『信州戸隠 池森そば 幸せの十割』や『情熱価格 芳しく風味豊かな十割そば』と瓜二つ。そしてフタして2分むらして………


そばをあげた後の「そば湯」の具合も『信州戸隠 池森そば 幸せの十割』や『情熱価格 芳しく風味豊かな十割そば』とソックリだ。もうこれは、おそらく、十中八九、同じ蕎麦であろう。


ともあれ完成。


して、そのお味は──


蕎麦蕎麦(そばそば)は、している。うまい。「家そば」か「外そば」かなら文句なしで「外」であろう。


ただ!


もう、このくらいの十割蕎麦は、そこらじゅうにあることがわかってしまったがゆえ、そこまでの感動はない。昔なら「お」となったかもしれないが、もう私自身の蕎麦レベルも上がってしまったがゆえ、「ふーん」止まりなのである。

そう思う原因は、おそらくだが、やはり過去に全く同じ蕎麦を食べたことがあるからなのではと思う。“経験” とは、そういうものだ。



プライベートブランドやコラボ商品が悪いとは思わないし、なんなら私もコラボしたい。だが、もしもやっぱり上記3つが同じ蕎麦なのであれば、やっぱり私としてはガッカリである。それは本当に、全身の力が抜けるほど心の底からガッカリなのだ。


パッケージが違うから「新しい蕎麦だな」と思い込みワクワクしながら買ったのに、全く同じ蕎麦を二度も三度も食わされる身にもなってほしい。

これをゲームに例えるなら、『夢工場ドキドキパニック』という作品が大好きな人が、何も知らずに『スーパーマリオUSA』を買ったら、キャラクター以外の中身は『夢工場ドキドキパニック』だった……みたいな感じだ。


せめて、“わかる人だけにわかる印みたいなの” で良いので知らせてほしい。「これはOB-X34タイプのジェネリックですよ」みたいな。記号だけでいいから。


なお、もしも仮にこの「OB-X34タイプ」を買うとするなら、『信州戸隠 池森そば 幸せの十割(税込594円)』、『信州 十割そば(東急ストアで税込430円)』、『情熱価格 芳しく風味豊かな十割そば(税込322円)』、となるので、ドンキで買うのが最も安いと言えるだろう。


干し蕎麦のいちファンとして、記号制の導入を切に願う。


参考リンク:Wikipedia「夢工場ドキドキパニック」「スーパーマリオUSA
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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