スタバがコーヒーにオリーブオイルをブチ込んだ。そう聞いて素直に納得できるのは、日本で速水もこみちさんだけかもしれない。大体の人はこう思うだろう。なんで? と。
コーヒーだけでも十分に美味しいのに、なぜわざわざオリーブオイルを入れる必要があるのか? と。私もそう思った。同時にどんな味に仕上がっているのか気になったので、お店まで飲みに行ってきたぞ。
・名前がまたカッコいい
最初に重要なことを言っておくと、オリーブオイルをブチ込んだコーヒーの正式名称は「スターバックス Oleato(オリアート)」という。なんというカッコいい呼び方だろうか。
で、このオリアートな商品は何種類かあり、「オリアート ゴールデンフォーム コールド ブリュー(660円)」、「スターバックス リザーブ オリアート オーツミルク ラテ(840〜900円)」、「スターバックス リザーブ オリアート ゴールデン クリーム アイス エスプレッソ(1050円)」……などなど。
詳しくは公式サイトのオリアートラインナップをご確認いただくとして、もっとも大事なのはオリーブオイルぶち込み系コーヒー(オリアート)を扱っている店舗はかなり限られているということ。
公式サイトによれば、「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京と、スターバックス リザーブを取扱う全国の店舗、合計63店舗」らしい。
早い話が、なんだかオシャレそうな店舗を中心に置かれているってことだ。その代表とも言えるのが、東京・目黒区にある「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」。
扉からして城で、中はもっと城。ここほどオリーブオイルが似合う店舗は他にない。そう思って入店したところ……
人、多っ!!!!
私が訪れたのは午前10時過ぎ。ピークの時間ではないはずだが……なんだこの行列は! ディズニーランドみたいになっているぞ!
誤解なきように言っておくと、お店を訪れている人の全員が全員オリーブオイルぶち込み系コーヒーを求めているわけではない。ただただ、他のスタバにはない特別感を楽しんでいる人が多い印象。
おそらく、同店は立派な観光地となっているのだろう。特に外国人観光客の間で。私は今までに何度か訪れているが、これほど人が多いのは記憶にない。
・買えるまでに何分かかる?
となると気になるのは、買えるまでに何分かかる? という点。当然ながら訪れる日や時間帯等によっても変わってくるだろうが、試しに平日の午前(10時すぎ)くらいから列に並び始めてみた。
結果から先に言うと、レジまでたどり着いて注文を完了するのにかかったのは28分36秒。
そこから商品を受け取り、かかった時間の合計は……
41分21秒
ひえええええ! ほぼサッカーの前半! それだけ時間がかかるのに訪れる人が絶えないのは、この店が多くの人にとって ただのスタバではないからに違いない。
もちろん、買うまでに時間がかかったのは「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」での話。オリーブオイルぶち込み系コーヒを扱っている店舗は他にもあるから、買いに行くと必ず時間がかかるわけではない。
ただ、先にも述べたように取り扱い店舗はオシャレなところが中心。そして、そのような店舗は観光地化しがち。さらに、もうすぐゴールデンウィークだから、これから人の数はもっと増えることも予想される。
よって、オリーブオイルぶち込み系コーヒを買いに行く人は待つ覚悟をしていた方がいいかもしれない。
・オリーブオイルぶち込み系と合うフードは?
と、ビビらせるようなことを書いてしまったが、実際に飲んだ「スターバックス リザーブ オリアート ゴールデン クリーム アイス エスプレッソ(1050円)」は確かに美味かった。オリーブオイルの風味はしっかりと感じられるのに、全然コーヒーの邪魔をしていない。
めちゃくちゃ変則的なコーヒーかと思いきや、クセがなくて飲みやすい。……と言われたところで、未知のコーヒーだけにどんなフードと合うかまったく想像がつかない人だって多いに違いない。
そこで、私が買った「スターバックス リザーブ オリアート ゴールデン クリーム アイス エスプレッソ」はどんなフードと合うのか店員さんに聞いてみた。すると……
──店員さんからこんなメモが。最初は口頭でやり取りをしていたのだが、人が多くて聞こえにくかったのでメモに書いてくれた。なんて親切! で、店員さんのアドバイスに従って買った「チャバッタ ピスタチオ(390円)」がマジで合う!
味はあっさり系で、ほんのりとピスタチオっぽい風味が感じられる程度。甘い系でもしょっぱい系でもないから、パンチ自体は弱いのだが……
オリーブオイルぶち込み系コーヒーをあわせることでポテンシャルを最大限に発揮。実に最高の相性である。
というか、オリーブ系コーヒーと「チャバッタ ピスタチオ」を一緒に食べるのは、パンにオリーブオイルを浸して食べている感覚とほぼ同じ。つまり、「スターバックス オリアート」はそれほどオリーブオイルに近いということ。あっさり系のパンと合うはずだわ。
・もっとも印象に残ったこと
何度も言うように人があまりに多かったので飲んで食べたらサッと店を出たのだが、終わってみれば「コーヒーにオリーブオイルって(笑)」みたいな感情は全然残らなかった。
実際に体験してもっとも印象に残ったのは、オリーブオイル系コーヒーと「チャバッタ ピスタチオ」との相性の良さ。そして、お客さんが多い状況でも的確なアドバイスをしてくれた店員さんである。
冷静に考えればコーヒーにオリーブオイルをぶち込む衝撃は結構なものだと思うが、接客ひとつでそれより強い印象を与えてしまうのだからプロはすごい。
もしかしたら、そのあたりも「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」がめちゃくちゃ人気がある理由の1つ……なのかもしれない。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京
住所 東京都目黒区青葉台2-19-23
時間 7:00〜22:00