日立製作所と日立ビルシステムは4月17日、デザイン性が高く、災害時のレジリエンスやデジタル機能を備えた標準型エレベーター「アーバンエース HF Plus」を発売した。
標準型エレベーターの新シリーズ「アーバンエース HF Plus」
「アーバンエース HF」は、プロダクトデザイナーの深澤直人氏が代表を務めるNAOTO FUKASAWA DESIGN LTD.監修による、シンプルで上質なデザインの標準型エレペーターとして、2021年に販売を開始した。
今回のアーバンエース HF Plusは、オプションで選択できるデザインの拡充に加え、停電時に電気自動車からの給電でエレペーターの利用を可能にする「V2X」システムを搭載したモデルとなる。
停電時のV2Xシステムによる給電の流れのイメージ
アーバンエース HF同様、顔認証でマンションのエントランス入場から居住階へのエレベーター移動までが可能になる「ダブルセキュリティ」にも対応。顔認証によってエントランスのオートロックを解錠するとともに、自動でエレベーターを呼び出し、居住階への行先階登録ができる。
また、アーバンエース HFと比べて、最大昇降行程をプラス40mの100m、最大積載質量をプラス750kgの1750kgに拡大した。従来、オーダー型のみで対応していたエレベーターの約3割が、標準型エレベーターで対応可能となる。
デザインは、乗り場の戸と三方枠(戸の左右と上のフレーム)のバリエーションを刷新し、新たに化粧鋼板を基本仕様として採用。鋼板塗装と合わせて、バリエーションを11種類から14種類に拡充した。鋼板塗装には、「オリエントレッド」「コバルトブルー」の2色を新たにラインアップするとともに、全ツヤから半ツヤに変更して反射を抑えた。
なお、エレベーターの完成イメージをウェブ上で作成、確認できる「3D Design Simulator」で、アーバンエース HF Plusの乗りかご内や乗り場の仕様を一覧から選択し、実機を細部まで再現した3D CGを確認できる。