さつまいもをチンするとねっちり、ときどきさくさく、不揃いの食感が楽しい即席干し芋のようなおやつができることを発見した。
犬はいもがすき
柴犬を飼っている。夕方に犬の散歩に行くと、犬友達が集まって遊んだり、おやつをあげあったりする時間が発生する。多いときは10匹近くのわんちゃんたちと出会う。
わんちゃんがたくさんいれば、好みや健康状態で食べられるおやつが異なる。我が家の与太郎に食事制限はないが、お肉を食べないことにしている子たちがたまにいる。
この子達にもみんなにも喜んでもらえるおやつはなにか、それはそう、さつまいもである。
筆者の周りの犬は皆、さつまいもがすきだ。
与太郎は筆者が焼き芋のときしかアルミホイルを使わないことをわかっているのでアルミの音をさせるだけでそわそわしだすくらいだ。
さつまいも持ち歩き問題
普段から家で焼き芋を作り、おやつにちまちまあげたり、自分で食べたりしている。
しかしこれを散歩に持っていくのは少しだけ抵抗がある。今日流通しているさつまいもはしっとり系がかなり多く、持ち歩くのに手間取るのだ。
干し芋を買うことも考えたが、そこそこいいお値段だ。ここは経済的にいきたい。もっといいさつまいもの持ち歩き方はないか。
チンをしてみたらいいんじゃないか
パンの耳をチンしてラスクにするみたいな話を聞いたことがある。レンジは水分を飛ばすのが得意らしい。
となるとさつまいももいけるんじゃないか、と思いやってみた。個人的にはいい感じだと思っている。しかし第三者の意見がほしい。というわけで編集部にお邪魔してふるまうことに。
ライターの為房さん、高瀬さん、編集部の林さん、安藤さん、古賀さん、橋田さんにまずはそのままの芋を食べてみてもらった。
そう、とっても甘くてなめらかなのだ。スイートポテトみたいな味だ。小さいころくらいまでは、さつまいもといったらもっさりしててマヨネーズをかけたりして食べるものという印象だったのに。
しかしそのなめらかさゆえにべちゃついている。タッパーにいれて持ち歩いても与太郎と一緒に走り出そうものならすべてが一体となって芋団子ができあがることだろう。
このべちゃつきをいい感じに取り去る。今日はそのための会だ。
水分が飛んでカサカサしているのがみてわかる。
これならタッパーにいれてもくっつかないし、指をハートにする必要もない。肝心の味はどうか。食べてみてもらう。
さっきのスイーツみのある甘さではなく、噛み締めるごとにやさしい甘さが引き出される素朴なおやつに変化した。おなじ食べ物なのに加熱の具合で結構変わることに驚く。
焼き芋と干し芋の中間みたいな、不思議な食感である。「芋レンチンしちゃいました」で売り出せばいい、という声が上がった。ヘルシーだしコンビニにあったらたまに買っちゃうと思う。
これを筆者は犬の散歩のたびに持ち歩く。信号待ちのときに与太郎にあげたり、自分で食べたりする。隣の人が犬のおやつを食べる奇人と思って二度見してくることもあるが、なんてことはない、ただのいもである。
人間にも犬のおやつにもちょうどいいレンチン芋、これからも作り続けていこうと思う。
果物でもおいしい
もしかして他の食材でも行けるのではとバナナとリンゴを試した。
バナナは一回どろどろになりかけてから固まる。焦げやすいがこれまた扱いやすくなる。味も甘みが増す上に香ばしさが加わってとてもおいしい。
りんごはスライスしてチンするとチップスになる。消費しきれないまま ぼけちゃいそうなものは、やるといいかもしれない。