鹿児島県十島村役場は、トカラ列島の口之島と悪石島にある島暮らし体験施設において、ワーケーション利用の受付を今年1月に開始した。個人利用のほか、グループでのワーケーション、企業の合宿などにも利用可能。
トカラ列島は、屋久島と奄美大島の間に浮かぶ12の島からなり、そのうち7つが有人島。主要な交通手段が週2便のフェリーのみ(2022年9月からは、諏訪之瀬島にセスナ機による航空路線も就航)というアクセスの難しさや、手つかずの大自然が色濃く残ることから「日本最後の秘境」と呼ばれることもあるという。
「コンビニもスーパーもカフェもレストランもない、手つかずの大自然が広がる離島という隔絶した環境にありながら、光回線による高速なネット環境が整備されており、周囲の雑音や誘惑に煩わされることなく集中して仕事に取り組めます。食事は自炊、掃除や洗濯なども自分たちでやらなければならないため、合宿形式での新人研修や開発合宿、コロナ禍のテレワークによって失われたチームワークを復活させたいと考えている企業にもお勧めします。」(十島村役場 地域振興課 人口対策室)。
ワーケーション利用が可能な島暮らし体験施設は、「口之島あっぽう家」と、「悪石島コミューン」の2カ所。
口之島あっぽう家は、島の共同売店だった建物を村がリノベーションしたもの。シングルの客室が4室あり、各部屋にはBauhutte製のゲーミングデスクとゲーミングチェアを設置。そのほか、自炊可能なキッチン付きの食堂、大型のテレビとホワイトボードを備えたリモート会議もできる談話室、男女別のシャワールームとトイレ、洗濯機と乾燥機がある。個人利用に加えて、団体利用も可能。利用料金は1人1泊4000円~。
悪石島コミューンは、移住体験ツアーの受け入れを目的に2020年に建設された施設。コロナ禍により長らくツアー客を受け入れることができずにいたが、今回、ワーケーションの受け入れを開始するに至った。建物中央の食堂を挟んで両側に約12帖の居室が2部屋あり、Bauhutte製のゲーミングデスクとゲーミングチェアを設置。シャワールームとトイレは男女別、洗濯機も2台備え付けてあるため、団体での利用に最適だという。利用料金は1人1泊2000円~。
施設の概要や予約方法については、ワーケーション検索サイト「Workations」を参照のこと。なお、利用はワーケーションでの滞在に限定しており、施設での食事の提供はない。観光目的での滞在については、島内の民宿を利用するよう案内している。
[embedded content]