数年前、音楽フェスのために静岡に行った際、はじめてさわやかのハンバーグを食べた。
これまでのハンバーグは何だったのかと思うくらい肉々しいかたまりに魅了されたものの、それ以来食べる機会に恵まれていない。
そんなときである。勝手に食べ放題をしてきてくれませんか、という誘いを受けた。
デイリーポータルでみたことあるやつだ!と思った。
このタイミングでさわやかに行けば、健康にもお財布にも言い訳することなくたくさん食べられる。わたしはすぐに快諾した。
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勝手に食べ放題2023
「勝手に食べ放題」とは、食べ放題メニューのないお店で勝手に好きなものを好きなだけ食べる。無理して食べる必要はないのが鉄則です。
すでに食べ放題みたいなことをしている人がいる
さわやかのハンバーグといえば、ライターの江ノ島さんが最近「さわやかに待っている間にさわやかに行く」という記事を書いていた。
この記事で江ノ島さんは当たり前のようにハンバーグを2つ食べていた。
後日もう一回さわやかに行っていたが、2つどころかさらにハンバーガーも食べていた。最近食が細くなったといっていたがにわかに信じられない。
江ノ島さんのようなパフォーマンスが自分にできるだろうか。不安でいっぱいの筆者に編集部橋田さんは「無理しないでください」と心配という名の釘を刺してくれた。食べたいものを食べたいだけ食べる、無理はしない、それだけだ。
待ち時間VS空腹
さわやかは静岡県内に34店舗あり都内から一番近いのは御殿場プレミアム・アウトレット店。
しかしこの店舗はいつもとんでもなく混んでいる。待ち時間200分超えは当たり前、土日だとお昼過ぎにはもう定員オーバーで受付を終了してしまう。われわれはそのすぐ近くの御殿場インター店に行くことにした。
この日は日曜日。若干の寝坊をしながらも12時半に御殿場インター店についた。
無事に整理券をゲットしたが、この時点で呼出時目安時刻が16時50分。
4時間20分待ち。まだ何も食べていなかったのでめちゃくちゃおなかが空いている。
しかしここでお昼を食べてしまうのは気が引ける。最高の状態でハンバーグにありつきたい。
おろおろしている筆者を見かねて同行者がたまごサンドを半分恵んでくれた。
260分の間、暇なので箱根の貸切露天風呂へ向かう。
着いたとたんに空が曇り、まあまあ降りしきる雨の中、静かに風呂に浸かった。おれたち、なにしにきたんだっけ。
サイゼリヤの感覚で頼む
体をぽかぽかさせたまま御殿場へ戻る。
道中雪に見舞われるハプニングもあったが、無事店に着いた。
入り口には270分待ちの表示。でも大丈夫、整理券があるからね。
食べる前から楽しい。笑顔が抑えられない。
前に来たときはハンバーグだけに集中することを目的としていた。今回はそうじゃない。
ここはサイゼリヤくらいの気軽さを持って頼みたい。ハンバーグ以外のメニューを楽しむのだ。
そういえば入り口にフライドポテトの写真が貼ってあった。一時期販売を中止していたのが復活したらしい。君に決めた。
さっそくフライドポテトとげんこつハンバーグを頼む。まずは様子見だ。
なんていったって起きてからたまごサンド半分しか食べていない。その上風呂に入って体中の塩が抜けているのだ。干からびた胃があたためられながら癒えていく。スープってこんなにおいしかったか。
ポテトも当たり前においしい。ケチャップはついておらず、すでに塩が振られている。じゃがいもの素朴な甘みを楽しむには最高だ。
ひときわ記憶に残っているのがトマトサラダ。
トマトのみずみずしさがすごい。皮がパーンとしていて、身が分厚くて食べ応えがすごい。畑とかで食べるやつだこれ。
前菜を3種類も楽しんでいる。かなり幸先がいい。メインディッシュの到着が待たれる。