IKEAの奥行きが80cmある電動昇降ワークデスク「BEKANT(ベカント)」を購入したおかげで、キーボードをタイピングする際に、肘を机の上に置けるようになった。おかげで腕や肩は楽になったのだが、今度は天板についた肘の痛さに悩まされている。
……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから361日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回は机に置いた肘が痛くならないように、対策グッズを探してみた。
3月3日(金):電熱デスクパッドはお役御免になったが…
冬の寒さもピークを過ぎたので、机の上に置いていた電熱デスクパッドを撤去することにした。肘痛対策のリストレストは引き続き使っているが、この製品は肘を付けるスペースが極めて小さい。腕の位置を変えるたびに、肘をピンポイントで置くのが面倒だ。
新しい机を買ってから間に合わせ的に使ってきたが、このままでは作業効率の悪化にもつながりかねない。何か新しい対策を考える必要があるだろう。
3月10日(金):幅72cmの横長リストレストを1週間使ってみたが…
あれから色々と調べた結果、横長タイプのリストレストが見つかったので、さっそく注文。それが週明けに届いたので、今日まで一週間かけて使ってみた。
これはサンワサプライの製品で、幅72cmと横に長いのが特徴。厚さ12.5cmの低反発ウレタン製で、体圧を柔らかく受け止めてくれる。ポジションとしては机の際に置いて、そこに肘を乗せることにした。おかげで肘の痛みからは解放されたのだが、今度は腕が痛くなってしまった。なぜだ……。
キータイプ時の使い勝手を確認していると、どうやら肘の位置が高くなったことで、腕が宙に浮いたことが原因らしい。腕を空中で固定させるために力が入り、腕から肩にかけての筋肉が強張ってしまった。そもそも、「BEKANT」を導入したのは、腕を机の上にだらりと乗せて楽をしたかったからなので、これでは本末転倒だろう。
家電量販店などに肘置き専用のパッドが売ってはいたが、こちらも厚みがあるため、同じことになりかねない。となると、ここはデスクマットのようにある程度の広さがあり、かつクッション性の高いものがベストの選択となりそうだ。
3月16日(木):クッション性のあるデスクマットが見当たらない!
先週に引き続き、家電量販店や家具店を回ってデスクマットを探してみたが、どれも厚さが2~3mmしかなく、クッション性がほとんどなかった。どうやら机が傷つくのを防ぐために敷くものであり、肘を痛さからは守ってくれないらしい。
そこで、デスクマットにこだわらず、クッション性のあるマットを探していたところ、ダイソーで「PVCクッションマット(シンプル)」という製品を見つけた。価格は500円(税別)。実はニトリにも同じような製品の取り扱いがあり、こちらはもうワンサイズ大きなものが、キッチンマットとして売られている。
このマットは幅が90cm、奥行きが45cmあり、両腕の肘から指先までをカバーするには十分な広さがある。しっかりとした厚さもあり、低反発ウレタン製なのでクッション性も十分。表面はPVC(ポリ塩化ビニル)のため汚れても拭き取り可能と、今回こちらが求めている要件を十二分に満たしていた。
ということで、さっそく1週間ほど机に敷いてみたところ、肘の痛さからすっかり解放された。腕をだらりと置けるようになったので、どこかに力が入ることもない。これで、ようやく「BEKANT」が、当初のイメージ通りに“肩や腕が楽できる机”になった。
ただ、「PVCクッションマット(シンプル)」は筒状に丸めて売られているのだが、そのときにできたシワが1週間使っても残ったままなのが気になった。購入する際には、なるべくシワの寄ってないものを購入した方が良かったかもしれない。また、表面がツルリとした素材感なので、夏場は汗が気になりそうだ。
とはいえ、500円で肘痛から解放されたので、コスパはかなり良い。電動昇降機能を使い、立った状態で仕事をしていると、素足になりがちな夏場は足の裏が痛くなりそうなので、もう1枚買い増して床に敷いても良さそうだ。
3月17日(金):やはりキッチンマット(?)はマウスの滑りがイマイチ
「PVCクッションマット(シンプル)」の奥行きは45cmあり、マウスを操作する位置まで机の上をカバーすることになる。ただ、このマットは表面の滑りがイマイチ悪いので、別にマウスパッドを用意することにした。
さらに、最初に買った「超大型リストレスト」は、本来の目的通りに手首を支えるポジションに。これで、手首から腕までがまんべんなくサポートされたので、今後は体に負荷をかけずに机仕事ができそうだ。
とある中小企業に勤める会社員、飛田氏による体当たりレポート「急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記」。バックナンバーもぜひお楽しみください。