本格的なタコパ(タコスパーティー)をしてみたい

デイリーポータルZ

トルティーヤから手作りするタコスパーティーをやりました。

先日タコパをやった。別に「タコ焼きパーティーかと思ったらタコスパーティーでした~」とSNSで発信してもらいたかった訳ではないのだが、タコスを皮(トルティーヤ)から作る集まりをしたのだ。

これまでタコスという食べ物に対して、一度もちゃんと向き合ったことのない人生だったが、トルティーヤをうまく焼くために大きめの鉄板を注文するくらい気に入ってしまった。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

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ハラペーニョがたくさんあるからタコスを焼こう

なんでいきなりタコスに目覚めたのかというと、昨年畑で育てたハラペーニョがサブスク生活できるくらい大量に収穫できたからである(詳しくはこちら)。

我が家の畑と相性が良かったのか、大量に収穫できたハラペーニョ。

食べきれない分は冷凍保存したり、ピクルスにしたり、完熟させてチポトレという燻製を作ったり(詳しくはこちら)したのだが、別に辛い物がすごく好きという訳でもないので、まったく減る気配がない。

食品を加工するのは大好きなのだが、生産の速度に消費が追いつかないライフスタイル。いつだって冷蔵庫は謎の在庫品でいっぱいだ。

使い道を考えずに作った完熟ハラペーニョのチポトレ。

さてどうしようかと首をひねり、思いついたのがタコスだった。ハラペーニョといえばメキシコの唐辛子だから相性ばっちり、きっとチポトレも使うはず。

そんな訳でタコスを作る必然が生まれたのである。

タコスの仕込みが楽しい

タコスを一人で食べても大してハラペーニョは消費できないので、友人宅でタコスパーティー、略してタコパをやることにした。

とはいっても、私はタコスの知識がまったくなかったので、とりあえず「TACOS タコス」という本を読んでみた。

タコスはトルティーヤ(皮)、具材、サルサ(ソース)から構成されることがわかった。よし、全部作ろう。

参考にした「TACOS タコス」という本。人気店のレシピ、最新のタコスカルチャーが満載。

言い出しっぺとしての責任から、時間の掛かる具やサルサの仕込みを前日にしたのだが、私が知らない調理法や食材の組み合わせばかりで、とても学びの多い体験となった。

私は無理なく用意できた材料を使って、適当にアレンジして作っているので、ちゃんとしたレシピは本を買って読んでください。

冷凍しておいたハラペーニョ。解凍するとフニャっとしてしまうが、サルサなどに使うなら大丈夫かな。
酸っぱ辛いハラペーニョのピクルス。すごくうまいけどまったく減らない。
自家製チポトレ。カチカチなので干し椎茸の要領でお湯に浸すとスモーキーな香りが広がった。戻し汁を舐めてみると、甘みと旨みの後からキリっとした辛みがきた。
割ったチポトレはドライトマトみたいだ。辛いであろうワタは抜いておく。

具材を作る

具は豚、牛、鶏、キノコ、野菜と豊富に揃えてみた。

本当はでっかい肉の塊を炭火でじっくり焼いたりしたい。

カルニータスという具を食べてみたいので作る。豚の様々な部位を使った方がうまいらしいので、ハツ、ガツ、カシラを用意した。
なんと豚肉を豚の油であるラードで煮るそうだ。ラード(つい量を控えめにしてしまった)、ニンニク、タイム、本来はオレンジだけどミカンの皮で、ドキドキしながら煮込む。ラードのコンフィだ。
弱火で三時間加熱してトロットロのホロッホロに柔らかくなったら塩で味付け。ラードまみれの肉だがミカンの皮の清涼感によって罪悪感がちょっとだけ薄まっている。この味で正しいのか誰も判断できない。
タコスといえばビーフというイメージがあったので、輸入牛肉をサイコロ状にして焼いておこう。
後述する冷麺のスープに使った丸鶏の肉が余っていたので、タコパ会場にて家主に簡易版チキンティンガを作ってもらった。まずトマトとチポトレを戻し汁ごとペーストにする。
炒めたタマネギにチポトレペーストを加えて、煮詰まったらほぐした鶏肉を混ぜて、塩で味を決める。
チポトレのスモーキーな焚火料理っぽい香りは心を躍らせる効果があるかも。
市販のシイタケ、ブナジメジ、天然のヤマドリタケモドキを、ハラペーニョとニンニクでソテー。キノコを辛くするという発想がなかった。
キノコは種類が増えると味に奥行きが出るよね。
季節の野菜ということで、菜の花をこんがり焼いてみました。「こういうのが好きなんだろ?」と言いながらキメ顔で出そう。
前に釣ったタコが冷凍庫から出てきたので茹でる。
タコタコスって言いたいだけの具ですみません。

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