NTTドコモは、5G対応モバイルルータ新モデル「Wi-Fi STATION SH-54C」を発売した。NTTドコモのモバイルルータとして初となる5G SA対応を実現し、5G通信利用時には受信時最大4.9Gbps、送信時最大1.1Gbpsの高速通信が可能。また、無線LANもWi-Fi 6 2×2に対応することで、高速な5G通信の速度を十分に引き出せる仕様を実現している。
今回、実機を試用する機会を得たので、製品の仕様や性能をチェックしていく。すでに発売中で、ドコモオンラインショップでの直販価格は9万6,800円。
モバイルルータとしてはややサイズが大きく重い
SH-54Cは、冒頭でも紹介しているようにNTTドコモ初の5G SA対応モバイルルータだ。SH-54Cの位置付けとしては、2020年6月に登場した5Gミリ波対応モバイルルータ「Wi-Fi STATION SH-52A」の後継モデルと考えていい。
SH-54Cをひと目見て感じるのは、サイズが157×84×16mmと、モバイルルータとしてはかなり大きいという点だ。4G LTE対応モバイルルータは、片手にすっぽり収まるサイズのものが多かったが、SH-54Cは片手に余るほどの大きさだ。スマートフォンとしてもやや大型のGoogle Pixel 7 Proと並べてみても、SH-54Cのほうが大きく分厚いため、かなりかさばる印象だ。
また、重量もかなり重い。公称の重量は約282gで、実測ではNano SIM装着時で282.5gだった。実際に手に持ってみても、数字以上に重く感じてしまう。サイズと合わせて、かなりかさばる印象。4G LTE対応のモバイルルータはどれもコンパクトで軽いものが多かったことを考えるとなおさらだ。
ただ、5G SAや5G ミリ波に対応し、無線LANはWi-Fi 6対応で、4,000mAhの大容量バッテリを内蔵していることなどを考えると、このサイズや重量もやむなしだろう。
本体カラーは、ブラック1色。本体表側には、動作状況や設定メニューなどを表示する約2.4型液晶ディスプレイを搭載。無線LANに接続する場合には、このディスプレイでSSIDやパスワードを確認したり、自動接続機能のWPSの設定や、スマートフォンなどで読み取って自動的に接続できるQRコードを表示することが可能だ。
本体側面には、電源ボタンと、USB Type-C、Nano SIMカード対応のSIMカードトレイを用意。USB Type-Cに別売の「ACアダプタ 08」や汎用のUSB PD ACアダプタなどを接続することで給電および内蔵バッテリの充電が可能。また、後ほど紹介する、試供品として製品に同梱される「USB-Ether変換ケーブル」を接続すれば、Gigabit Ethernet対応の有線LANポートも利用可能となり、有線LANへの接続も可能となる。
WANは5G SA対応で、無線LANの速度は最大2,402Mbps
SH-54Cの主な仕様は表1にまとめたとおりだ。
表1:Wi-Fi STATION SH-54Cの主な仕様 | |
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WAN側通信方式 | 5G SA:Sub6、ミリ波 5G NSA:Sub6、ミリ波 4G LTE Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)準拠無線LAN |
WAN側通信速度 | 5G SA:受信最大4.9Gbps、送信最大1.1Gbps 5G NSA:受信最大4.9Gbps、送信最大480Mbps 4G LTE:受信最大1.7Gbps、送信最大131.3Mbps 無線LAN 2.4GHz帯域:最大573Mbps 無線LAN 5GHz帯域:最大2,402Mbps |
対応SIM | nanoSIM |
LAN側通信方式 | Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)準拠無線LAN Gigabit Ethernet(試供品有線LANアダプタ利用時) USBテザリング |
LAN側通信速度 | 無線LAN 2.4GHz帯域:最大573Mbps 無線LAN 5GHz帯域:最大2,402Mbps 有線LAN:1,000Mbps UBSテザリング:4,250Mbps |
同時接続台数 | 無線LAN:最大16台 有線LANまたはUSBテザリング:1台 |
ディスプレイ | 2.4型TFT液晶 |
接続端子 | USB Type-C(USB 3.2 Gen1準拠) |
内蔵バッテリ容量 | 4,000mAh |
連続通信時間 | 5G:約540分 4G LTE:約600分 |
4G LTE連続待受時間 | 約920時間(静止時「自動」) |
サイズ/重量 | 157×84×16mm/約282g |
従来モデルのSH-52Aと比較すると、SH-54CもSH-52A同様に5Gミリ波に対応しているが、大きな進化となるのが5G SAに対応している点だろう。
現在、通信事業者が提供している5Gサービスには「5G SA」と「5G NSA」という2種類の通信方式がある。「5G NSA(Non Stand Alone)」は、4G LTEのコアネットワーク設備に5G基地局を組み合わせて通信を行なう方式で、既存の4G LTEのコアネットワーク設備を活用しつつ5G通信サービスを提供できることから、素早くサービスを提供できる。事実、各通信事業者の5Gサービスはこの5G NSAからスタートした。
それに対し「5G SA(Stand Alone)」は、5G専用のコアネットワーク設備「5GC(5G-Core)」と5G基地局を組み合わせて通信を行なう方式のこと。コアネットワーク設備も含めて5G仕様となっているため、5G SAは「真の5G」と呼ばれることもある。
通信方式が5G SAになることによるメリットは、高速通信、低遅延、接続端末数の増大、ネットワークを仮想的に切り分けて通信を行なう「ネットワークスライシング」に対応するなど多数ある。その中で利用者にとって最大の魅力となるのが通信速度、それも送信時の通信速度だ。
NTTドコモの5G通信サービスでは、受信時の通信速度は5G NSA、5G SAともに最大4.9Gbpsとなっているが、受信時の通信速度は5G NSAが最大480Mbpsであるのに対し、5G SAでは最大1.1Gbpsとギガ越えを実現している。このためNTTドコモはSH-54Cを「ドコモ史上最速ルーター」としている。
なお、この数字はいずれも理論値であり、実効でこの速度が発揮されるとは限らない。このあたりは後ほど実機を利用して速度を検証するが、NTTドコモは5G SAサービスの提供開始直後に、推定通信速度を下りが441Mbps~833Mbps、上りが187Mbps~385Mbps程度と公表しており、理論値には遠く及ばないことがわかる。
それでも、5G NSAと比べると上りはかなり高速となっており、大容量のデータも短時間で転送できると考えて良さそうだ。
もう1つ大きな進化が、無線LANがWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応している点だ。それも、送受信とも2本のアンテナを備えた2ストリーム(2×2)通信、帯域幅は最大160MHzに対応しており、5GHz帯域利用時の通信速度は送受信ともに最大2,402Mbpsとなっている。無線LANでこれだけの通信速度が確保できていれば、5G SAの高速なデータ通信速度も実効速度の上限までしっかり引き出せそうだ。
接続方法は3種類
SH-54CとPCやスマートフォンとの接続方法は、全部で3種類用意されている。
1つは無線LANだ。先ほど紹介したようにSH-54Cの無線LANはWi-Fi 6 2×2対応で、送受信とも最大2,402Mbpsでの通信が可能となっている。これは、高速な5G SA通信速度を活用する上でも大きな優位点となる。
2つめは有線LANだ。SH-54Cでは、購入時に試供品としてUSB Type-C接続の有線LANアダプタが同梱される。そちらをSH-54CのUSB Type-Cコネクタに接続することで、有線LAN経由での通信が可能となる。有線LANの仕様はギガビットイーサネット対応。もちろん無線LANとの同時使用が可能なので、例えば自宅などでスマートフォンだけでなくデスクトップPCなどを接続して利用したい場合などに便利に活用できるだろう。この有線LANアダプタにはSH-54Cへの給電用USB TypeCコネクタも用意されているので、給電しながらの運用も可能だ。
3つめがUSB接続によるUSBテザリングだ。SH-54CをUSBケーブルで直接PCなどに接続することで、USBテザリングで利用可能となっている。SH-54CのUSB Type-CはUSB 3.2 Gen1準拠となっており、USB 3.0以上対応のUSBケーブルを利用してPCと接続すると送受信とも4,250Mbpsでリンクする。
これでもNTTドコモの5G SA最大通信速度には届いていないものの、実効速度を考えても十分な速度あり、USBテザリングを利用すれば5G SAの速度をほぼ最大限引き出せると考えていいだろう。
モバイルルータとしての機能は標準的
SH-54CのLAN側の接続可能台数は、無線LANが最大16台、試供品の有線LANアダプタを利用した有線LANまたはUSBのいずれか1台の最大17台。家庭用の無線LANルータと比較するとやや弱い印象だが、モバイルルータとしては標準的で、大きな不満はない。なお、有線LANはスイッチングハブなどを利用することで、より多くの機器を接続して利用可能だ。
WAN側は5G SA対応のモバイルネットワークだけでなく、NTTドコモの公衆無線LANサービス「d WiFi」などの公衆無線LANも利用可能。SH-54Cで公衆無線LANに接続することで、複数の機器でシェアして利用できる。
セキュリティ面は、ファイアウォールやIPアドレスフィルタリングなどの基本的なセキュリティ機能はもちろん、無線LANはWPA3をサポートしており、必要十分だ。
無線LANは、2つのSSIDを設定して利用するマルチSSIDをサポート。標準では1つのSSIDのみ有効となっているが、異なるSSIDを2つ設定して利用できる。そのうえで、一方を2.4GHz帯域、もう一方を5GHz帯域の無線LANとして運用したり、LAN側機器へのアクセスを遮断しWANにのみアクセス可能にするプライバシーセパレーター機能も用意しており、比較的高度な運用が可能となっている。
なお、各種設定は本体のディスプレイを利用しても変更可能だが、高度な設定は接続端末のWebブラウザ経由で表示するWeb設定メニューから行なうようになっている。
無線LANの最大速度は室内モードでのみ発揮
SH-54Cはモバイルルータであり、基本的に屋外での利用を想定した製品だ。そのため、無線LANの5GHz帯域については、一般的な家庭用の無線LANルータとはやや異なる仕様となっている。それは、日本では屋外での無線LANの5GHz帯域の利用が制限されているからだ。
無線LANの5GHz帯域は、5.2GHz帯域の「W52」、5.3GHz帯域の「W53」、5.6GHz帯域の「W56」と3つの周波数帯域でグループ分けされている。そして日本では、屋外で無条件で利用できるのは屋外の地上におけるW56のみとなっており、それ以外は利用不可または条件付きでの利用に制限されている。
そこでSH-54Cの無線LANは、出荷時の標準設定では2.4GHz帯域に設定されており、5GHz帯域を利用するには設定メニューから無線LANの利用帯域を5GHz帯域に変更する必要がある。同時に、5GHz帯域に変更する場合に、動作モードを室内での利用を想定した「室内」と、屋外での利用を想定した「屋外」の2つのモードから選択するようになっている。
また、屋内モードは外部電源を接続して電力を供給している場合にのみ設定できる。電源を外して内蔵バッテリ駆動状態になると、それまで屋内モードで利用している場合でも、自動的に屋外モードへと切り替わる。その後、再度外部電源を接続しても自動的に屋内モードには復帰せず、あらためて手動で室内モードに切り替える必要がある。
そして、屋外モードにはいくつかの動作制限が施されている。屋外モードでは5GHz帯域の中で利用できる帯域が制限され、W56のみが利用可能となる。また、無線LANの帯域幅も最大80MHzに制限される。これにより、屋外モードでは5GHz帯域の最大通信速度が1,201Mbpsに制限される。このあたりは少々残念だが、屋外で強制的に屋内モードに設定して利用することは法令違反となるため、絶対に避ける必要がある。
とはいえ、速度は制限されるが、5GHz帯域の無線LANが屋外で使えないわけではない。同時に、最大1,201Mbpsで通信できれば、おそらくWAN側の実効速度をほぼ最大限有効活用できる場面がほとんどだ。そのため、屋外モードでの利用でも基本的にほぼ問題なく利用できると考えていいだろう。このあたりは、後ほどの通信速度の実測検証でも詳しく紹介する。
ちなみに、SH-54Cの無線LAN設定を5GHz帯域に変更したり、5GHz帯域に設定した状態でSH-54Cを電源断から起動(再起動含む)した場合には、起動後に気象レーダーなどと干渉しないかチェックする「DFS(Dynamic Frequency Selection)」機能が約1分間動作する。DFS動作中は無線LANの通信が行なえないため注意が必要だ。なお、DFSは屋内、屋外のモードに関係なく動作する。
(おそらく)5G SA接続時には上り300Mbps弱の高速通信を確認
では、SH-54Cを利用した通信速度をチェックしていこう。今回は、速度検証の機材として、富士通クライアントコンピューティングのモバイルノートPC「LIFEBOOK WU2/E3」を利用。速度のチェックには、Ooklaの速度検証アプリ「SPEEDTEST」のMicrosoft Storeアプリ版を利用した。
検証場所は、5G SAのサービスエリアとして設定されている、香川県高松市のJR高松駅構内で行った。なお、検証場所のJR高松駅構内は建物内ではあったが、法令上は屋外扱いになる可能性が高いため、屋外モードに設定して検証した。また、無線LANの2.4GHz帯域については、WAN側の速度を最大限引き出せないと考え、検証を行なっていない。
まずはじめに、無線LAN接続時の速度だ。今回はSH-54Cを屋外モードに設定しての検証のため、WU2/E3とは上り、下りとも1,201Mbpsでリンクしていることを確認している。
そのうえでまず、JR高松駅周辺の、5G SAエリア外で速度をチェックしてみたところ、最速の結果では下りが823Mbps、上りが73Mbpsを記録した。上りは100Mbpsを下回っているものの、下りは一般的な光回線と比べても同等以上の速度で、これでも十分満足できる速度と感じる。
それに対し、JR高松駅構内の5S SAエリアで検証してみると、多少上下はあったものの、最速の結果では下りが965Mbps、上りが283Mbpsを記録。下りはそれほど大きな違いはなかったが、上りが大幅に高速となっている。
SH-54Cでは、5G SAに接続しているかどうかを判断する方法がないため、実際に5G SAに接続できているかどうかは推測でしかない。この項目の小見出しに「(おそらく)」と付けたのはそのためだ。それでも、上りで300Mbps近い速度を発揮できるのは5G SAの特徴でもあるため、この状態で5G SAに接続できていると判断した。これだけの上り速度が発揮されるなら、大容量ファイルを送る必要がある場合でも短時間で転送でき、利便性が大きく向上するはずだ。そういう意味で、SH-54Cの5G SAへの対応は大きな魅力と言っていいだろう。
次に、有線LANアダプタを介した有線LAN接続時だ。こちらは上り、下りとも1,000Mbpsでのリンクとなるため、速度的には無線LANに劣るものの、安定性では上回ることが期待できる。実際の検証では、確かに速度は無線LANに比べて上下する割合が低く、安定して通信できるという印象だった。
しかし実際の通信速度は、最も高速なもので下りが536Mbps、上りが295Mbpsだった。上りは無線LAN接続時同等の速度だが、下りは500Mbps前後で頭打ちだったのだ。当初は、WU2/E3内蔵の有線LANとの相性もあるかと思ったのだが、他のPCの有線LANや、USB Type-C接続のGigabit Ethernetを利用しても同様だった。そのため、おそらく試供品として同梱される有線LANアダプタの仕様によるものと考えよさそうだ。
最後にUSB接続だ。今回は、USB 3.2 Gen2準拠のUSB Type-Cケーブルを用意し、そちらを利用してSH-54CをWU2/E3のThunderbolt 4ポートに接続して検証した。この場合、WU2/E3とは上り、下りとも4,250Mbpsでリンクすることを確認。つまり、USB接続では最も高速にリンクできるわけだ。
そして、実際の通信速度は、最も高速なもので下りが1,250Mbps、上りが281Mbpsだった。上りは他の場合とほぼ同等ではあるが、下りは1,200Mbpsを超えている。この速度は、SH-54Cで利用できる有線LAN、無線LANでは引き出せない速度であり、SH-54Cで5G SAの速度を最大限引き出したいなら、USB接続での利用がベストと言える。
ただし、利用するUSBケーブルがUSB 2.0準拠の場合には、リンク速度が大幅に低下するため、この速度は引き出せなくなる。そのため、SH-54CをUSB接続で利用するなら、必ずUSB 3.0以上に準拠するUSBケーブルを用意するようにしたい。
次にバッテリ駆動時間だ。こちらは、試用期間中にちょうど東京都内に行く機会があったため、東京で午前9時頃から午後6時30分頃まで、スマートフォン2台を無線LAN(5GHz帯域)で常時接続するとともに、途中3~4時間ほどノートPCも無線LANで接続して利用してみた。すると、午後6時30分の時点でバッテリ残量は33%だった。おそらく、それ以降もまだ数時間は問題なく利用できたはずだ。
基本的にはスマートフォンが2台、常時接続している状況だったため、比較的過酷な使い方だったと言えるが、それでも約9時間30分連続で使用してもバッテリが尽きなかったのは、なかなか優秀と感じる。
ただ、バッテリは持ったものの、使用中に気になることもあった。それは、電車で高速移動中にデータが落ちてこなくなることが頻繁に発生した、というものだ。
NTTドコモの5Gスマホでは、5Gの電界強度が弱くなった場合にパケットが流れにくくなる「パケ詰まり」という現象が頻発していた。NTTドコモでは5Gのパケ詰まりを改善する対策を施しているとアナウンスしているものの、実際にはまだ頻繁にパケ詰まりが発生している。おそらく、電車で移動中に同様の現象が発生してパケ詰まりし、データが流れなくなっているものと考えられる。
動かず使用している場面では、そういった現象は全く発生しないが、電車での移動中にも使いたいので、NTTドコモには5Gのパケ詰まり対策をより強化してもらいたいと思う。
5G SAの速度は魅力だが、本領発揮にはエリアの充実が必須
今回見てきたようにSH-54Cは、NTTドコモのモバイルルータとしてはじめて5G SAに対応し、5G SA接続時にはかなり高速なデータ通信が可能なことが確認できた。また、子機との接続方法も豊富に用意され、柔軟な運用が可能な点も魅力と感じる。
ただ、せっかく5G SAに対応しているものの、NTTドコモの5G SAエリアがまだまだ充実しておらず、そのほとんどが屋外かつピンポイントなエリアとなっているため、SH-54Cの本領を発揮する場面が非常に限られるというのはかなり残念だ。今回実機でテストしていても、5G SAで繋がったと判断できても、そこから数m移動すると5G SAでの接続が切れてしまうというように、エリアの狭さを強く実感するとともに、エリアの拡充を早急に進めてほしいと強く感じた。
そういった意味でSH-54Cは、5G SAに対応しているものの、まだしばらくは通常の5G対応モバイルルータとほぼ同等の速度での利用が中心となるだろう。それでも、最大2,402Mbpsでの通信に対応するWi-Fi 6や有線LANでの接続が可能で、モバイルルータとしてだけでなく家庭内で利用するホームルータとしても活用可能だ。5G SAについては将来性に期待しつつ、現時点で最も高性能な5G対応モバイルルータを利用したいと考えているなら、十分考慮に値する製品と言える。
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