ブレインストーミングや共同制作を行なうのに最適なアプリとして、Appleから昨年12月にリリースされた「フリーボード」。ホワイトボードアプリとしてiPhoneやiPadでの活用が中心と思われがちですが、Macでも十二分に趣味や仕事に活用できます。ここではMacでのフリーボードの使い方や共有の設定方法、手書き文字を追加する方法などを解説していきます。
Appleのフリーボードの特徴
一般的に「ホワイトボードアプリ」と呼ばれるアプリは、オンラインで使えるホワイトボードのことを指します。
真っさらなキャンバスに文字や画像などを配置できるだけでなく、キャンバスを共有して参加者同士でリアルタイムに編集することができ、オンラインでの会議や授業などに活用されます。
Appleが提供を開始した「フリーボード」もこうしたホワイトボードアプリのひとつですが、その大きな特徴はApple純正アプリならではの使いやすさにあります。
また、最新のOSにアップデートすれば自動的にインストールされ、すべての機能が無料で利用できるのも大きな魅力です。
さらに、標準の「メモ」アプリなどと同様に、保存したデータはiCloud経由で自分のMacやiPhone、iPadとの間で同期される点も便利。外出先ではiPhoneやiPadで、そして自宅に帰ってからMacで作業を引き継ぐことが簡単に行なえます。
Appleはフリーボードをブレインストーミングや共同制作のためのアプリとして強調していますが、ほかの人と一緒に使わなければいけないわけではありません。
アイデアを整理したり、イメージを描いたり、作図をしたり、プレゼンに利用したりなど、自分だけで使う場合も非常に有効活用できるアプリです。
最大100人と共同作業ができる
このように作成したボードをほかの人と共有するのも実に簡単です。操作方法は、ほかの純正アプリ同様に［共有］メニューからメッセージやメール経由で招待するだけ。共有相手に対しては［閲覧のみ］［変更可能］のように権限が設定可能です。
共有相手が招待を許可すると、権限を［変更可能］に設定した場合は共有相手も自由に項目の追加や編集ができ、変更内容はリアルタイムにボードに反映されます。
共有相手がボード上のどこを作業しているかはハイライト表示されるなど、共同作業するうえでの便利な機能も多数搭載されています。
また、フリーボードが優れているのは、ボードを作成しながら純正の「メッセージ」や「FaceTime」アプリによって音声・ビデオ通話を同時に開始できること。実際にオンラインで会話しながらフリーボードにまとめていくことができます。
さらにフリーボードは最大で100人までの同時参加が可能です。参加者が全員Appleデバイスを持っているという前提にはなりますが、学校やセミナーでの利用や参加型のワークショップなどでも利用できるでしょう。
なお、現状のバージョンでは共有開始に少し時間がかかったり、図の変更が反映されなかったりする問題が一部生じています。今後のアップデートでこうした問題は解消されると思いますが、心配な場合は少人数でテストしてみることをおすすめします。
Macでも手書き⁉︎ 知っておきたい便利な機能
最後に、Macでフリーボードを活用するために知っておきたい便利なテクニックを1つ紹介しておきましょう。
それは、「Macで手書きする」方法です。フリーボードはApple Pencilによる手書きが行なえるiPadでの利用が最適ですが、実はタッチディスプレイのインターフェイスを備えないMacでもボードに手書きすることは可能なのです。
それは「連係スケッチ」の機能を使うことです。具体的にはボードの作成画面で［写真またはビデオ］ツールをクリックすると［iPhone］と書かれたメニューがあり、そこから［スケッチを追加］を選択します。
すると、自分のiPhoneの画面が手描き入力の画面に切り替わり、ペンやマーカーの種類を選んで指先で描画できるようになります。そして描画を完了すると瞬時にMac側のボードにその描画が自動で挿入されるのです。
iPadと比べるとiPhoneのほうが画面は小さいとはいえ、この連係スケッチの機能を使えば、Mac版でもiPad版のフリーボードと遜色ない使い方ができます。
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