株式会社バッファローは、法人向けNAS「テラステーション(TeraStation)」において、エンタープライズ向けの12マウントモデル「TS71210RH」シリーズを3月上旬より順次販売する。
CPUにXeon D-1713NT(クアッドコア、2.2GHz)を搭載。メモリは16GB(DDR4 ECC)を標準搭載し、最大64GBまで増設可能。10GBASE-T対応の有線LANポート×4のほか、USB 3.2 Gen 1×2、USB 2.0×2の各ポートも備える。オプションとして、SSDキャッシュや25Gbpsの拡張NICの搭載も可能。
搭載するHDDは、通常のデスクトップ向けHDDに比べて耐振動性に優れ長寿命なニアラインHDD。SSD上にファームウェアを二重化して保持する「システムファームウェア二重化構造」により、安定した長期稼働を実現するという。
iSCSIパフォーマンスでは、従来のTS51220RHシリーズと比べてシーケンシャルリードが約5.16倍、シーケンシャルライトは約3.24倍の高速化を実現しており、サーバー機のバックアップにかかる時間の短縮化が可能だという。SMBパフォーマンスも従来品に比べ高速化し、ファイルサーバーへの高速アクセスによる業務効率向上に貢献するとしている。
同社では、130台のクライアントPCからTS71210RHシリーズに接続して書き込み・比較・削除を一斉に繰り返し、24時間エラーなく終了することを確認する高負荷試験を実施した。これをクリアしたことから、高負荷でも安定動作でき、官公庁や研究機関、病院、データセンターなど、特に大きなデータを取り扱うユーザーに最適であるとしている。
同シリーズの特徴的な機能に「スナップショット機能」がある。時刻を指定して定期的にファイル構成・復元ポイントを作成し、ファイルの誤削除や編集をミスした場合にも、簡単に復元が可能。ランサムウェア対策にもなり、ランサムウェアによりファイルが暗号化されてしまっても、暗号化前の復元ポイントからファイルを迅速に復元できるという。
そのほかには、2台のTS71210RHシリーズを増設ボリュームおよびバックアップボリュームとして利用する場合に、2つのボリューム間で直接データ転送を行う「iSCSIボリュームバックアップ」機能を搭載、同社の法人向けネットワーク製品のリモート管理サービス「キキNavi」にも対応する。
本体サイズは481×736.9×88mm(幅×奥行×高さ)で、重量は12ドライブ搭載した状態で約24.3kg、4ドライブ搭載の状態で約18.1kg。CAT6A LANケーブル、電源ケーブル、ラックマウント用の取付金具が付属する。
ラインアップは、全てのベイにHDDを搭載した12ドライブモデルと、8ベイを空きとした4ドライブモデルがある。最大構成となる20TB HDD×12ドライブのT「S71210RH24012」は451万円で、最小構成となる4TB HDD×4ドライブの「TS71210RH1604」は101万2000円。
容量 | 型番 | 価格 |
240TB(20TB×12) | TS71210RH24012 | 451万円 |
192TB(16TB×12) | TS71210RH19212 | 375万1000円 |
144TB(12TB×12) | TS71210RH14412 | 311万3000円 |
120TB(10TB×12) | TS71210RH12012 | 279万4000円 |
96TB(8TB×12) | TS71210RH9612 | 235万4000円 |
48TB(4TB×12) | TS71210RH4812 | 157万3000円 |
容量 | 型番 | 価格 |
80TB(20TB×4) | TS71210RH8004 | 209万円 |
64TB(16TB×4) | TS71210RH6404 | 177万1000円 |
48TB(12TB×4) | TS71210RH4804 | 157万3000円 |
40TB(10TB×4) | TS71210RH4004 | 145万2000円 |
32TB(8TB×4) | TS71210RH3204 | 133万1000円 |
16TB(4TB×4) | TS71210RH1604 | 101万2000円 |
オプションも3月上旬に販売開始。キャッシュ用NVMe SSD「OP-NVSSD」シリーズは、2TBの「OP-NVSSD-2.0T」が14万2780円、512GBの「OP-NVSSD-512G」が5万4780円。16GBの増設メモリ「OP-ECCMEM-16G」が3万2780円。