誰でも作れる!「陰陽ハムエッグ」

デイリーポータルZ

以前ハムエッグを作ったら、焼きあがりが偶然、「陰陽」のマークのようになったことがありました。

それを再現するとともに、さらにもう一歩美しく焼けないか、追求してみましょう。

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

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偶然の陰陽マーク

あれは2年ほど前のこと。家で酒のつまみにしようと、ハム4枚、玉子2個を使ってハムエッグを作ったんです。そうしたら、偶然にすごいいい形に焼きあがりまして、なんとなくその写真を、記念にTwitterにアップしたんですね。

そのツイートに予想を超えた反響がありまして。なかでも多かったのが「陰陽のマークになってる!」というもの。

あらためて写真を見返してみると、確かに「太陰太極図」、いわゆる「陰陽」のマーク風に焼きあがっているなと。

そこで原因を考えてみるに、ポイントはハムの並べかたなんですよ。というわけで後日、もう一度作ってみたところ、やっぱり再現できるんですよね。陰陽ハムエッグ。

まぁ、作れたからって意味はないけど、作れるにこしたことはないじゃないですか。こんなおめでたいハムエッグ。というわけで今回は、その作りかたを記録しておこうというわけで。

陰陽ハムエッグ 〜基本編〜

偶然にそのハムエッグが焼けた時、僕は本当に何気なく、油をひいたフライパンにハムをこんな風に並べていたんです。

まずは4枚、なるべくきれいに

で、上の写真の左上にあるハムの右側をぺろんと持ち上げ、その右のハムの上になるように重ねる。

つまりこう

どのハムのはしっこも、次のハムの上に来るように、まるで永久機関のように並んでいますよね。当時の自分がなぜそうしたのかはわからないけど、これがポイント。

そこにですね、4枚のうちどのハムの上でもいいので、対極となる2枚のハムの上に、静かに生玉子を割り落としてください。

なるべく黄身がハムの中心にくるように

そしたらやっとここで火をつける。火加減は弱火でお願いします。

じわじわじわと

ほらね。少しずつ、模様が浮かび上がってきたでしょう。そうしたらあとはフタをして、黄身が好みの焼き加減になるまで、とにかく弱火で焼き続けましょう。フタは、なければないで別にいいと思います。

こんなもんかな

と、これで焼き上がり。慎重にやれば、誰にでも作れるはずです。

陰陽ハムエッグ!

ただですね、この作りかたで何度かハムエッグを作ってみて気がついたのは、基本的には作れる。しかし、調子のいいときと悪いときは確実に存在する。というもの。

調子が悪いときの陰陽は、ギリそう見えるくらいのレベル
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陰陽ハムエッグ 〜上級編〜

そこで思ってしまったんです。これでいいのかと。こうしてわざわざ記事にして、人様に時間をいただいて読んでらうのに、「調子が悪いときは、ギリ」でいいのかと。もっともっと確実か美しく、誰が見ても陰陽マークであると断言できるようなハムエッグは作れないのかと。

思いついた作りかたがあるので、ちょっと試してみましょう。

まず、ちょっとめんどうなんですが、生玉子2個ぶんを、黄身と白身に分けます。

ハムエッグを作るのだけなのに、すでに洗いものが3つ

で、フライパンに先ほどと同様ハムを並べ、そこに、よく溶いた玉子の白身を流し入れましょう。

まんべんなく全体にいきわたるように
ある程度固まってきたところで
おごそかに黄身をのせる

あとのせ式というわけですな。あとはまぁ、さっきと一緒。黄身が好みの硬さに焼けたら完成。

おおおー! こんどこそうまくいったぞ!

誰がなんと言おうと、陰陽ハムエッグ!

というわけで、ものすご〜くめんどうではありますが、もし作ってみようと思われた方がいらっしゃれば、ご参考まで。

ビールのつまみにばっちり

ちなみに今回、この上級編を作ってみて新発見があったんですが、この、あらかじめ白身と黄身を分けてから焼く目玉焼き、ものすご〜く黄身の純度が高いんですよね。

黄身を割るとわかる濃厚さ

これが、いつも食べているハムエッグとはまったく違う味わいで、まぁ、「どっちのほうがうまい」とかってことはないんですが、試してみるのも一興かと。

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