ランサーズは12月16日、フリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」において集計した、フリーランスが「2022年必要とされたスキルランキング」を公開した。
調査では、「Lancers」内で2021年と2022年の発注者の依頼をカテゴリ毎に抽出。前年比で、発注数の増加率を算出している(期間は各年1月1日〜11月30日)。
同ランキングでは、オンラインミーティングやリモートワークが定着化し、フリーランス市場でも「営業」の発注数の増加率が1位となった。また、「営業」が増加していることに伴い、資料作成やトークスクリプトの作成などの発注も増加しているという。
ここ数年は、リアルだけではなくオンラインの顧客接点を作る企業が増え、オンラインマーケティングを実施する上で足りないスキルをフリーランスに発注することが増加しているという。
このほか、マーケティングに関連する「運営・更新・保守・SNS運用」カテゴリが2位、「企画・PR」が3位、「リサーチ・分析・解析」が5位、「Webマーケティング・集客」が7位、「コンサルティング」が8位にランクインしている。
加えて、動画コンテンツの急激な増加に伴い、「動画編集」のカテゴリも4位にランクインした。
ランキング外ではあるが、動画制作に関連しては「音楽・音源・ナレーション」も増加しているという。
全体的に、9月に実施したコロナ前後の調査と類似した結果となり、特に「営業」・「動画編集」・「運営・更新・保守・SNS運用」など、マーケティング関連のカテゴリの発注数は安定して増加傾向にあることから、トレンドからスタンダードになっていくことが推測される。
同社では、「職種カテゴリ別の平均報酬額の増加ランキング」の結果も発表している。
調査では、「Lancers」内で2021年と2022年に依頼された案件の1件あたりの平均報酬額をカテゴリ毎に抽出。前年比で増加率を算出している(期間は各年1月1日〜11月30日)。
同ランキングでは、営業の発注数が増加したことで、関連する業務の報酬額にも影響したことから、営業などの資料を作成する「資料作成サポート」が1位となった。
2位から4位にランクインしている「CD・本」「翻訳・通訳」「内職・軽作業・代行」については、発注数は増加していないものの報酬額は増加傾向にあるという。
昨今では非対面のコミュニケーションツールのひとつとして、メタバースが注目されている。それに関連し、プロダクトデザインまで3Dの技術が求められるようになり「プロダクト・3D」の報酬額が増加。7位にランクインした。
加えて、同社では「Lancers」でスキルを購入・販売できる「パッケージ方式」で注文数が増加している注目カテゴリとして、「プロダクト・3D」「SNS運用」「動画編集」も紹介している。
調査では、「パッケージ方式」の内、2022年4月〜6月と2022年7月〜9月の3カ月間ごとの発注者の注文数をカテゴリ毎に抽出。直近3カ月の注文数の増加率を算出した(期間は2022年4月〜9月)。
プロダクト・3Dは、報酬額が増加しているカテゴリで、ゲームや映画、メタバースといったエンターテインメントだけでなく、プロダクトデザインまでにも対応している。こうした背景から、制作スキルを持ったフリーランスが増え、企業からのニーズも高まり注文数が増加しているという。
SNS運用と動画編集については、企業側の発注数のランキングでも上位にあることから、企業とフリーランスの需要と供給が合致していることが読み取れるという。