「ガラスが割れる速度」と「弾丸の速度」はどちらが速いのかをスローモーション動画で検証

GIGAZINE
2022年12月15日 20時00分
動画



薄いガラスが割れる際、たった一点に衝撃が入っただけでも人の目では確認できないくらいに一瞬でひび割れが全体に広がり、粉々に割れてしまいます。このガラスの割れる速度を、銃弾の速度と比較する動画を、数々のスローモーション動画を撮影しまくってきたThe Slow Mo Guysが公開しています。

Does Glass Break Faster than a Bullet? – YouTube
[embedded content]

チャンネル登録者数1400万人超の人気YouTubeチャンネル・The Slow Mo Guysのギャブさん(左)とダンさん(右)が登場。


「ガラスが割れる速度」と「弾丸の速度」はどちらが速いのかを調査します。以下のようにそれぞれの様子を動画で撮影。


そして銃弾を発射する様子を撮影した動画なら下半分、ガラスを割る様子を撮影した動画なら上半分をトリミングで削除。


2つの動画を合成すれば、あたかも「銃弾を発射する様子」と「ガラスを割る様子」を同時に撮影したかのような映像が完成します。これでどちらが速いかを検証するわけ。


撮影に使用したのはPhantom製ハイスピードカメラの「TMX 7510」。業界初の裏面照射型センサーを採用しており、解像度が1280×800ピクセルなら7万6000fpsでの撮影が可能となります。


というわけで、まずは1フィート(約30cm)ごとに印をつけた横幅6フィート(約1.8メートル)の薄いガラスを用意。


「家では実験しないでね!」の注意表記


その後、ペンチでガラスを割ります。一瞬にしてガラス全体が粉々に。


続いてハンドガンを用意。


そして発砲。通常のカメラでは銃弾を捉えることすらできません。


しかし、ハイスピードカメラで発砲の瞬間を捉えると以下のようになります。


まずは銃口から黒い煙が噴き出します。


そして火と共に弾丸が飛び出してきました。


8万fpsのスローモーション動画だと弾丸が飛んでいく様子をしっかり確認できます。


続いてガラスを割ります。


右端にあるペンチの先っぽから衝撃がガラスの表面を伝わっていきます。


撮影した動画をその場でチェックする2人。動画を合成しなくても明らかにガラスの割れるスピードの方が速いようです。


以下は実際に合成した動画。同じフレームレートで撮影した動画を、右端の木の棒部分に弾丸およびガラス表面の割れ目が同時にくるよう合成しています。


弾丸が2フィート(約60cm)飛ぶ前にガラスのひび割れはほぼ6フィート分移動しきりました。


映像をベースに速度を割り出したところ、弾丸の速度は768mph(秒速343メートル)であるのに対して、ガラスの割れる速度はなんと3214mph(秒速1436メートル)と4倍以上も高速であることが判明。大気中での音速はおよそ秒速340メートルなので、弾丸ですら音速を超える速度ということになります。一方で、ガラス内を伝わる振動は大気中の音速をはるかに超えるスピードであるため、ガラスの割れる速度は弾丸よりもはるかに速いわけです。


続いて、ハンドガンをガラスの奥で発砲します。


そしてガラスをパリン。


今回は20万fpsの超スローモーション動画です。


弾丸が画面をほとんど横断しきったあたりでガラスのひび割れが発生。


画面の左端に到達するタイミングは同じ。これくらい弾丸の速度とガラスが割れる速度には違いがあるというわけ。


この記事のタイトルとURLをコピーする

Source