廉価版? いえいえ、コレからしか摂取できない成分があります。
2022年9月に発売が始まったJabraのワイヤレスイヤホン「Elite 5」は、ちょっとマイナーなモデルに見えるかもしれません。昨年、Jabraはワイヤレスイヤホンのネーミングルールを変更し、今までのような85tや75tといった2桁ではなく、1桁表示に変えました。一桁時代の最上位モデルは「Elite 7 Pro」で、エントリーモデルは「Elite 3」。数字的に見ると、「Elite 5」はその中間に位置することがわかりますね。
今回の「Elite 5」は最上位モデルの登場から約一年も経ってから登場したミドルラインモデルです。普通、こういう松竹梅のモデルって同時タイミングで出そうなものじゃない? なので先に登場してるモデルに比べて影が薄く感じるかもしれませんが、実はコレこそ隠れた名機なのですよ。
限りなく”無”に近い付け心地
フラッグシップである「Elite 7 Pro」とのスペック的な違いは、音声通話やノイキャンの品質。特に「Elite 7 Pro」に搭載されているマルチセンサーボイスはクリアな通話に定評があります。言い換えると、あまり通話をしない人にとっては持て余し気味な機能とも言えるわけですね。
そして、「Elite 5」で僕が一番気に入っている部分が、装着感の良さ。今まで色んなワイヤレスイヤホンを着けてきましたが、歴代最高レベルで快適な付け心地でした。まるで自分の耳に吸い込まれていくかのよう!
もともとJabraはフィット感をウリにしていましたが、この「Elite 5」はズバ抜けて装着感が良いですね。正直、装着感に関してはフラッグシップの「Elite 7 Pro」を超えてます。「Elite 5」の方がコンパクトであることが影響していると思うんですけど、耳にほとんど負担がありません。
耳に当たるこの面の部分の湾曲具合が絶妙なんですよねー。とはいえ、耳の形状は千差万別。僕の耳にはシンデレラフィットでしたが、試しに「このイヤホン最高だから着けてみて!」と友人に装着してもらったところ、そこまで感動してもらえませんでした。かなしす。
フィット感が良ければ、サウンドやノイキャンも余すところなく享受できるというもの。「Elite 5」は、「Elite 7 Pro」を買えなかった時の逃げの選択肢などではなく、フラッグシップと選び分けできるポテンシャルを持った隠れた名機であることをここに力説したいッ。
軽やかさは使いやすさに直結する
音質については、Jabraらしいフラットで高精細なサウンドを鳴らしてくれます。耳奥にグイっと入り込んでくる形状をしてるので聞かされてる感はありますが、鼓膜の近くで鳴っているためか各楽器の音がよく聞き取れます。
2台のデバイスに接続できるマルチポイント対応なので、PCと繋いでもヨシ。冒頭でマイク性能はフラッグシップに譲ると言いましたが、デフォルトのマイク音質だって充分良好です。Web会議に1つあれば便利でしょう。
あと、フィット感が良いのでジョギングのお供にもヨシ。実際に30分程度のジョギングに使ってみましたが、物理ボタンで操作しやすいし、すごく使いやすかったです。IP55の防水・防塵性能ゆえ、汗や雨にも強し。
アプリ「Sound+」からは物理ボタンのカスタマイズやノイキャンのパーソナライズが可能です。今回はフィット感が良い=ずっと付けていられるってことで、サウンドスケープ機能も試してみました。滝の音を聞きながらコメダ珈琲でPC作業してみましたが、思った以上にアリですね。音楽を流すよりも音に気を取られることがないから、普段より集中できたかも。
Jabraはミドルラインも侮れない
JabraのワイヤレスイヤホンはAmazonのタイムセールにかかることも多いため、つい最上位のモデルを狙いたくなってしまいます(だってお得だし)。でも、そこであえてミドルラインを選ぶ判断、あると思います。ちなみに定価だと「Elite 7 Pro」は2万7280円、「Elite 5」は1万8480円です。
「え、ほんとにイヤホン入ってる?」レベルの装着感を味わってみたい人は、家電量販店などで「Elite 5」をお試しあれ。願わくば、あなたのお耳にJabraがフィットせんことを。
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