ポスティング・システムでメジャー挑戦を目指していたオリックス・吉田正尚が、レッドソックスと合意したと、MLB公式サイトなどが2022年12月8日(日本時間)に伝えた。5年総額9000万ドル(約123億3000万円)の契約とされている。
日本人野手は活躍したケースが少ないため、市場価値に疑問の声が上がっていたが、米国で取材する通信員は合意前の段階で、「『吉田は日本で一番安打を打つのが巧い選手』と各球団のフロントは高く評価している。複数球団による争奪戦になることは間違いない」と予測していた。
「日本ではクリーンアップを打っていましたが…」
「日本ではクリーンアップを打っていましたが、米国ではチャンスメーカーやクラッチヒッターという認識です。足が速いわけではないですが、コンタクト能力が高く出塁率も高い。2、6、7番あたりで打率.300、15本塁打をクリアすれば合格点をつけられる」(同)
身長173センチと体格に恵まれているわけではないが、筋肉隆々の体からのフルスイングが大きな魅力だ。
規格外の飛距離のアーチを放つが、長距離砲ではない。シーズン最多本塁打は19年の29本。プロ7年間で30本塁打を一度もクリアしていない。一方で卓越したミート能力を誇り、相手バッテリーは抑えるのが至難の業だ。20年は打率.350、昨年は打率.339で2年連続首位打者を獲得。今季も打率.335で通算打率.327のハイアベレージを残している。選球眼にも優れ、昨年、今年と2年連続最高出塁率に。三振数も少なく、20年は29、昨年は26、今年も41だった。