コンタクトレンズはどこに落ちるのか(デジタルリマスター)

デイリーポータルZ

原価と売価に開きのあるもの1位ではないか。

僕はしばしばコンタクトレンズを落としてしまう。そのたびに床にはいつくばって探すわけだけれど、もしも落ちる場所があらかじめわかっていればこんなにあせることはないんじゃないか。傾向を探ってみた。

2007年3月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

わからなかったらやってみる

方法は簡単だ。実際にコンタクトレンズを何度も落としてどこに落ちるか調べるのだ。僕が学生の頃お世話になっていた先生はよく「わからなかったら100回くらいやってみろ」と言っていた。100回くらい繰り返せばどんな僕みたいなやつでも何かわかるだろう、ということだろう。教えに基づき今回は両目合わせて100回落とすことにした。

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ここが今回のフィールド。

でも本当になくなったらいやなので大きめの布を敷き、その上で落とすことにした。服装が微妙に筋トレ部とかぶるのはさっきまでダンベル持って撮影していたからだ。寒い。

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31歳。

ハードレンズにはいろいろなはずし方がある。今回はその中から代表的な2種目をピックアップした。まず方法A。目じりを横に引っぱりながらまばたきをする。すると上下のまぶたに押されたレンズがぴょーんと飛び出してくる。僕は普段この方法で外している。

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なぜか口が開く。

次に方法B。指で上下からレンズを挟みこむようにして外す方法。確か初めてコンタクトレンズを購入した店で教えてもらった方法だ。写真では両手を使っているが、片手で同じように挟み込み、もう一方の手で受ける方法が一般的かと。目が乾燥してしまってレンズが外れなくなってしまったときとかに有効だ。しかし僕はちょっと苦手。

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あまり人に見せたくない姿ですね。

それでは早速コンタクトレンズを落としていこう。手始めに僕が普段はずしているやりかた(方法A)で左右のレンズを飛ばしてみた。

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立ち位置はすでにばみってある。
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飛べ!コンタクト。
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遠くへ、もっと遠くへ。
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でも、なくなるなよ。

(ぴょーん)

わざと落としてもやっぱり落ちるとあせる。目がいい人には理解しがたいことだと思うが、コンタクトレンズが片方落ちると急に左右のバランスが崩れるのだ。まっすぐに歩けなくなる。その状態で床に這いつくばってレンズを探すのはかなりの困難なのだ。見つかったときの感動も大きいが、探しているときの不安はもっと大きい。

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落ちた場所をチェックします

今回はどこに落ちたかを毎回チェックするため、コンタクトレンズを見つけた場所にシールで印をつけていくことにした。

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レンズを拾ってシールを貼ります。白は右目。
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赤は左目用。

シールは2色。白が右目、赤が左目だ。はずし方によてAとBの記載をしてある。各25回ずつ、左右合計100落としを目指す。今日で一生分落とすからこれから先の人生では落としたくない。

いやでも落ちる場所さえわかっていれば今後落としてもあせらなくってすむんだった。うっかり当初の目的を忘れかけていた。

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黙々とコンタクトレンズを飛ばす休日。
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僕は元来暗い人間なのだ。
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大人の休日だ

黙々とコンタクトレンズを落とし、探してシールを貼っていく。これを左右50回ずつ繰り返す。某社のアンケート調査によると、僕と同世代の休日の過ごし方としては「テレビを見る」と「ショッピング」が上位を占めるらしい。今日は僕にとって休日なのだが、コンタクトを落としているのでテレビも見られないしショッピングにもいけない。だけど僕はこれで楽しい。続けよう。

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こういう小さな喜びが大好きだ。

たまに思った以上に遠くに飛んでいくことがある。そんなときは本気であせる。今回飛ばしているハードレンズは使い捨てではなく僕の普段使っているレギュラーレンズなのだ。片目15000円くらいしてる。こんな実験やっていて本当に無くしたら当分ふさぎこむだろう。

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やばい、本当にない。

小さな発見

回を重ねるごとになんとなくわかってきたことがある。

  • コンタクトレンズは落ちたと思っても顔のどこかに付いていることが多い

落ちた!と思って探そうと下を見たときに顔からはがれ、時間差でレンズが落ちていくことが多かった。この場合はほとんど足元に落ちる。

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ズボン履いているのは一回ご飯を食べてきたからです。
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シールが増えるにつれ。
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目が充血していく。
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あとひとつわかったこと

  • 目が痛くなる

最初は毎回水で洗ってから目に入れていたのだけれど、途中から面倒くさくなってそのまま入れはじめた。そうしたらやっぱり目が痛くなった。帰ったらアイボンだ。

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痛てえ。

そして無事一度もなくさずに両目合わせて100回落とした。

結果、写真のような分布になった。思ったよりも遠くに飛んだ回数の少ないことがわかる。すべてがほぼ半径1メートル圏内におさまっている。それどころか8割以上の確率で50センチ圏内に落ちている。要するにすぐ足元にある、ということだ。

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分布図。

飛ばし方に関しては、いつも外している方法Aの方が遠くまで飛んでいるようだった。方法Bではレンズが顔や服に付着するケースが何度か見られた。しかし全体的に見ると外し方は分布にさほど影響を与えていないようだ。面白いのは右目の方がより遠くに飛んでいるということ。僕は普段左目の方をよく落とすのだが、あまり落とさない右目を無理に飛ばすと遠くまで飛ぶのだ。

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拡大。
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足に付いていました。
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服にも二度ほど付着。

大結論

結論としてはコンタクトレンズを落としたらまず足元直下を探せ、ということだ。大丈夫、そんなに遠くに飛んではいない。あと顔に付いている場合もあるので鏡を見てみよう。こんな実験しなくっても足元から探すわよ、とか言わないでください。

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コンタクトレンズの扱いはきれいな手で。

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