メモ
Amazon.co.jpのカスタマーレビューをはじめとして、すでに製品やサービスを使った人による実体験の報告というのは、今後その製品やサービスを使うときの参考になるものです。しかし、この考え方を逆手に取って、偽のレビューを投稿する事例も相次いでいます。調査によれば、口コミがニセモノである割合は最大で30%に上り、一般消費者が見分けることはかなり困難だとのことです。
Up to 30% of online reviews are fake and most consumers can’t tell the difference | KEYE
https://cbsaustin.com/news/local/up-to-30-of-online-reviews-are-fake-and-most-consumers-cant-tell-the-difference
元連邦犯罪捜査官のケイ・ディーンさんは、かつて医療機関を探すに当たって口コミを頼りにしたものの、結果、嫌な思いをした経験からニセモノのレビューに目を光らせる「Fake Review Watch」を立ち上げました。
Fake Review Watch – Home
https://fakereviewwatch.com/
ディーンさんによると、企業が消費者をだまそうとする事例としては、お金を払って5つ星レビューを書いてもらったり、ネガティブなフィードバックを抑え込んだり、自社製品やサービスをよく書いてくれるインサイダーレビューを利用したりといろいろな方法があるとのこと。「各プラットフォームのレビューはニセモノで飽和状態です。多くの人がニセモノと認識しているよりも多いのです」とディーンさんは語っています。
カスタマーレビューの信頼性を高めることを目指しているBrand Ratedによると、消費者の10人に9人は「何を買うか」「どこで食事をするか」「どの医者・歯医者にかかるか」を決めるのにカスタマーレビューを利用しているとのことですが、そのレビューの最大30%がニセモノであることが問題だと専門家は指摘しています。
テキサス大学オースティン校のRaji Srinivasan教授は「レビューしてもらうことと引き換えに、消費者に無料サンプルを提供する」という慣行に対して、「化粧品メーカーから無料サンプルをもらったとして、それで書かれたレビューにどれだけ真実味があるか疑問です」と述べました。
こうした事態に対して、アメリカの連邦取引委員会(FTC)は「ほとんどの人は本物のレビューとニセモノのレビューの区別がつかない」として、詐欺行為に対抗するため新たなルールを制定することを明らかにしています。
FTC to Explore Rulemaking to Combat Fake Reviews and Other Deceptive Endorsements | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/10/ftc-explore-rulemaking-combat-fake-reviews-other-deceptive-endorsements
カスタマーレビューを収集してビジネスに活用するソリューションを提供しているBazaarvoiceの最高マーケティング責任者であるザリナ・スタンフォード氏は、FTCの動きを歓迎し、規制導入時には不正行為に対抗するための明確なガイドラインと罰則が設けられることを望んでいると述べました。
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