左は会議室、右は冬の夜空
人が写った写真を見て、僕たちはまず顔に注目する。反射的に顔を見て、それが誰か判断して、表情を見て、それから周りの状況を考えたりする。
顔が光って見えているようなものだ。
本当に光っていて、それが星座になっていたらおもしろいと思った。やってみました。
「星になってください」
サイトの皆さんが集まる会議が終わったあと「星になってください」と言って残ってもらった。受け取り方によっては不穏なお願いである。
集合写真にしては変なフォーメーションだが、一人一人はそんなにおかしなポーズではないと思う。
顔が見えるようにイスに乗ることもあるし、前の人が寝転がることもある。顔を寄せたりもする。
いよいよおかしいが、そういう決めポーズなのだ。写真なんか知らないぜ、俺は俺の見たい時にYouTube見るぜ。そういう人たちの記念撮影。まあいいだろう。いいとしてください。
オリオンがいる!
よし、設定はこれくらいである。とにかくこういう集合写真があって、それがこれから星座になる。会議室を夜空にしよう。
電気を消してもらう。
電気を消した途端ボワっとオリオン座が現れた。ということはここは夜空である。「うおお…」と声が漏れた。
並んだ人たちが一瞬で星になり、それを見る自分の居場所も会議室から夜空になった。変な浮遊感がある。
しかし目の前の光はどうみてもオリオン座である。狩人の大男、オリオンを描いている。
予想以上に良くてグッときてしまった。すごくいいオリオン座を見た。
nitan星には名前がある
オリオン座を構成する星の名前を調べた。
この中で一番地名度があってかっこいいのは左上のベテルギウスだろう。藤原さんが担当している。
太陽の500倍以上の大きさがある赤色超巨星だそうだ。本物のオリオン座の画像を見ると、確かにベテルギウスが赤っぽくて目立っている。
たまたまそういうスマホだったのだ。マスクの色も関係しているのかもしれない。
今回は運命のいたずらにより、藤原さんが白きベテルギウス、橋田さんが赤きアルニタク、安藤さんが赤きミンタカだったということだ。
こんな風に星の特徴を調べるのが楽しかったので、担当いただいた方の画像と共にまとめます。やってみようという人は、目当ての星を決めてそのポジションを狙っていこう。
北斗七星もやっていた
もう一つ、形に特徴があって広く知られている星の並びがある。おおぐま座のしっぽの部分、北斗七星である。
でも暗くなったらスマホを見る。
北斗七星になった。さっきまでオリオンという大男だった皆さんが、今度は妙に長いクマのしっぽを描いている。
一緒に星の豆知識も知れた。米田さんが担当しているミザールだが、そのすぐ近くにアルコルという暗い星があって、まとめて二重星とも呼ばれているらしい。
古代アラビアの兵士の視力検査に使われていたそうだ。
だから会議室の米田さんのすぐ近くにも、暗いアルコルがいたかもしれないということになる。ちょっと怖すぎるな。
最後に星の情報をまとめておしまいです。今度は星言葉を調べてみた。
心理テストみたいになった。どうしてもメグレズとミザールの星言葉が分からず不明としました。
顔は星
星座を堪能したら無理な姿勢で頑張っていただいた皆さんにお礼を言って帰った。
帰ってからも、並んだ人間が電気を消した途端ボワっと星座になった瞬間のぞわぞわ感があった。
やはり顔というのは反射的に見てしまうものだし、光らせて並べると星座にだってなる。