重力ってこいういうことか! ボルダリングはできてもできなくても楽しい

デイリーポータルZ

大学生の頃、やたらとボルダリングが流行っていた思い出がある。

あの、人工的な岩がついているぼこぼこした壁を登っていくやつ。

当時はみんなロッククライミングと言っていたかもしれない。

握力に自信のない筆者が登ったことのあるものと言えばジャングルジムと体育館の壁にある謎の木のはしごこと肋木くらいだ。

やりたいと思いつつ、なかなか機会がなくてボルダリングと無縁の生活を送ってきた。

そんな筆者にもたまたまチャンスが到来し、この度ボルダリングを初体験した。

1993年東京都生まれ。与太郎という柴犬と生きている普通の会社員。お昼休み時間に事務員さんがDPZを見ているのを目にしてしまい、身元がバレないかハラハラしている。

前の記事:戸塚では夜、ひっそり仏像が光っている

はじめてのボルダリング、始動

今回ボルダリングをさせてもらった施設は東京ドームシティにある「スポドリ!」という清涼飲料水みたいな名前の屋内型スポーツ施設だ。
バッティングセンターや人工芝生のフィールドで運動を楽しむことができる。

受付の人にボルダリングをしたいと伝えると、ボルダリングエリア利用のための会員登録をしたり、専用シューズのサイズを聞かれたりした。

ジムに入ると、同行してくれたライターの江ノ島さん(編集部の安藤さんも一緒だ)が受付で心配そうに体重制限はないですか、と聞いていた。江の島さんは大柄な人だ。ありがたいことに、制限はないらしい。

あとは腕が己の体重に耐えられるかだけだ。やっぱり不安だな。

受付の人が靴の準備をしてくれている間、注意事項やルール説明のための動画視聴をする。

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こういうポータブルDVDプレーヤー、中学生のときにすごくほしかった記憶がある(手前が筆者、奥が江の島さん)

服は着替えても着替えなくてもいいが、滑り止めのためのチョークで汚れが付く場合があると言われ、筆者のみウェアをレンタルした。

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着替えてレッツボルダリング!

ボルダリングエリアに入ってトレーナーさんからより詳しいルールの説明を受ける。

まず、ボルダリングの壁面にあるぽこぽこしたカラフルな突起たち。

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おもちゃみたいでかわいいよね。

これを「ホールド」というそうだ。

このホールドにはよくみるとそれぞれ色のついたシールで番号が割り当てられている。

デタラメに登ればいいわけではなく、ちゃんとルートが定められているらしい。

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こんな感じ。​​​​​​

今回説明を受けたボルダリングの基本的なルールは以下だ。

ジムごとに細かいルールがあるのと、この他にも危険を避けるのためのマナーなどもたくさんある。そのあたりのことはもし筆者同様初心者でやってみたい方はジムでくわしく聞いてみてください。

  • 手は同じ色の同じ番号しか掴んではいけない
  • それぞれの番号に「S」=スタートホールド、「G」=ゴールホールドがある。
  • スタートホールドを手で掴み、両足がマットから離れた状態でスタート
  • ゴールホールドを両手で掴み、3秒静止でクリア
  • 足はスタートのシールに「足自由」の表記があればどこのホールドを使ってもよい

木登りとかジャングルジムみたいに勝手に上に登ればいいものだと思っていた。

これ、ルートを決める人、すごい頭を使うんだろうな。ツイスターゲームとか絶対得意だろうな。

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ホールドの色によって難易度が定められている。これに傾斜が加わるとより難しくなる。
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例えば、黄色の14のルートはキリンさんを両手で持ってスタートとなる。
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キッズに対しての注意書きもある。肝に銘じる「むりはしない!」

結構子連れを見かけた。お父さんと子どもの組み合わせが多かった。

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しんどさに反比例する笑顔!笑顔!笑顔!

最初はトレーナーさんに教えてもらいながら簡単なルートを登る。

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まずマットから足を離すだけで自分の腕にかかる重さにびっくりした。重力ってこいういうことか。
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必死によじ登る。後ろでトレーナーさんと安藤さんと江ノ島さんが応援してくれている。
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ゴールホールドを両手で握って3秒でクリア。

できた!と振り向くと、このくらいの低さでもかなり高く感じる。

背が高い人ほど恐怖が強くなるかもしれないなと思う。あと握力の消耗が尋常じゃない。

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江ノ島さんも登る
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足場を見つけるのも結構大変なのだ。間違えると滑る。
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ゴールホールドまで辿り着いて無事クリア!
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なぜか照れ笑いをしてしまう。

1回目にして「手がすごい……」しか言えなくなる江ノ島さんと筆者。そんなわれわれを嘲笑うかのように(本当は全然そんなことない)軽やかだったのが安藤さんだ。

ボルダリングは以前経験があるらしく、少し難易度の高いルートにチャレンジ。

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こんな低い姿勢でのスタート、しんどくてまねできない。
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よく見ると、わたしたちがチャレンジした右側よりも傾斜がきつくなっている。
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それでもすいすい登る安藤さん。
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重力を感じないのか??

 

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青い大きなホールドがゴール。大きいと滑りやすそうに見えるが……
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3カウントで無事クリア!
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ガッツポーズ!

余裕で攻略してしまった安藤さん。見ていて気持ちがいい。

こちらももっと登れる気がしてくる。

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ウオ~~~登るぞ~~~!!!
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「足自由」じゃないときの緊張感がすごい。

 

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足の置き場がわからず、身動きが取れなくなる。腕の力が……

アッ

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気が付いたらマットにいたのだった。

飛び降りは危険なためジムでは禁止されている。それでもこうして落ちてしまう人がいるため(大反省……!)、登っている人がいるタイミングで同じマットに立つのもNG。

「むりはしない」本当に大切だ。

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気が付いたら天井を見ていたこと、小学生ぶりだな。

手の力が入らない。でも不思議と楽しくて笑いが止まらない。

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最初と同じ傾斜の別ルートを行きたい江ノ島さん。
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スタートの姿勢がなかなか取れない。後ろから安藤さんが発破をかける。
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「ムリムリムリムリ」
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「手に力が入らない」
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「ムリですよ……」

ムリムリと言いながら笑顔で戻ってくるその様は小躍りをしているようにも見えてゴキゲンだ。

更に別のコースでもなかなかスタート地点に立てない江ノ島さん。

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胸を抑えてしまった。でも笑顔。

江ノ島さんはこの前に一度ワンちゃんになって駆け回っているので(この収録は江の島さんの記事「おれだってフリスビーをキャッチできるワン」の撮影のあとで行いました)みんなと疲労度が違う。

それでも、失敗しても満面の笑みがあふれる。

できてもできなくても楽しいのだ、ボルダリングというやつは。

この後もわれわれは思い思いのボルダリングの楽しみ方を満喫した。

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きつい傾斜に挑戦して、​​​​
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嘆き悲しむ人みたいになったり、
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壁と同化しようとしたり、
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空の青さを確かめてみたりした。

傾斜のきついゾーンでは一人で黙々と登り続ける人がいた。

腕の長さだけじゃ届かないだろうというホールドを、体をしならせて掴む。猫みたいだ。この人と同じ重力で生活していると思えない。

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手が赤くじんじんして、ちょっと皮も剥けた。慣れると固くなっていくのだろう。
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本当はここで自分にとってボルダリングとは、とか言えたらよかった。

1時間ほどチャレンジをして3人の疲労がピークに達し、記念すべきはじめてのボルダリングは終了となった。

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江ノ島さんはたしかこの日、ペットボトル3本目とかです。
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こんなにおいしそうに飲み干す人、いますか。

後日の体の様子も含め、今回の活動の感想をまとめるとこんな感じになった。

  • 思ったより高くてビビる
  • 飛び降りてしまった時の滞空時間が長くてビビる(本当はだめです)
  • 後日、玉ねぎを切る手がプルプルした
  • ペットボトルが開けられなくなった
  • 登れなくても楽しい、登れたらめちゃくちゃ楽しい

今後、どんどん登れるようになる予定だ。もっと楽しくなるに違いない。また3人で登りにいこうと固く誓った。次の予定は立ててないです。

朝活ボルダリングという趣味の提案

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当然のようにご褒美に揚げ物を食べた。

この日は午前中に集合してお昼には解散をした。

帰る13時頃には人が施設にどんどん増えており、人の少ない午前中に行くのがよさそうだった。

朝活としてのボルダリング、そして早め解散で銭湯へ、なんて最高じゃないだろうか。

そんなことを思いながら大好きな海老フライを頬張った、9月のある午後のことである。

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