出だしからこんなことを申し上げるのはどうかと思うが、個人的に「カツカレー」がさほど好きではない。詳細については後述するが、これまでの人生で「感動するほどウマいカツカレー」に出会ったことは1度も無かった。だがしかし……。
ここ3週間ほど、私、P.K.サンジュンは週3ペースでカツカレーを食べている。なぜならば、禁断症状すら起こしかねない激ウマカツカレーに出会ってしまったからだ。というか、なぜ俺はもっと早く『いっぺこっぺ』に気付かなかったのだろうか──?
・カツカレーを評価できない理由
私がカツカレーを「イマイチな料理」と評価していた理由は大きく2つある。1つは「とんかつ」と「カレー」は別々で食べた方が美味しいと思っていたこと。もう1つは「カツカレー」になることで、とんかつとカレーそれぞれイマイチでも “何とかなってしまう雰囲気” が解せなかったためだ。
要するに「カツカレーという豪華タッグにあぐらをかいているんではないか?」という疑念が昔からあった。かつて高速道路のサービスエリアで毎回「カツカレー!」と注文する友人たちに「お前ら1回冷静に考えろや!!」とブチギレたこともあったなぁ。
私も気付けば文句なしの中年男性。44年間培ってきた習慣が変わるには、それこそ “衝撃” が必要である。そして『いっぺこっぺ』のカツカレーには、脳天を撃ち抜かれるほどの大衝撃を受けてしまったのだ。
・あの名店の姉妹ブランド
『いっぺこっぺ』の正式名称は『とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ 』という。お気付きの方もいらっしゃるかもしれないが、いっぺこっぺは蒲田の超有名とんかつ店「とんかつ檍(あおき)」の姉妹ブランドなのである。
私は偶然通りがかった新宿御苑店の「塩で食べるとんかつ」というキャッチフレーズが気になり、フラフラっと入店してみることに。……が、まずは最もリーズナブルな「ロースかつカレー」が1200円するという事実に驚いてしまった。
別に好きでもないカツカレーに1200円も払うのかよ……! いつも食べてる随園弁当なら500円で済むのに……!! これは相当ウマくないと許さんぞ? 当初いっぺこっぺのカツカレーは、かなり高いハードルがあったことを記述しておく。
が! が! が!
まずは味見のつもりで1口カツを食べて、目を見開いてしまった。ウマいのだ。もうとんでもなくカツがウマいのだ。あふれ出す肉汁、豚肉の脂の旨味、衣そのものに仕込まれたウマさ──。やべえ、俺は今とんでもないカツを食ってるぞ……!
・ストロングスタイル
その後「とんかつ檍」の姉妹ブランドと知って納得したが、いっぺこっぺはとにかくカツがウマい!! 店のオススメのように塩で食べても美味しいが、いっぺこっぺのカツはソースにすら負けない圧倒的な旨味を持ち合わせている。さすが「東京No.1とんかつ店」とも言われる名店のカツだ。
さらに言えばカレーもかなりウマい。あまりにもカツがウマすぎるため毎回ややカレーの印象が薄くなってしまうのだが、カレー単体でも勝負できるくらいのレベルには達している “かなりウマいカレー” と申し上げておこう。最上級のカツとウマいカレーの組み合わせは、まさに “ストロングスタイル” である。
結果、先述の通り私は「はじめてのいっぺこっぺ」以来、週3ペースでカツカレーを食べている。なんなら2300円の「特上ロースカツカレー」にまで手を出しているから、誇張無しに「ドハマりしている」と言って差し支えあるまい。
・意外と店舗が多い!
私が激しく後悔しているのは、いっぺこっぺが新宿御苑だけではなく蒲田を筆頭に、飯田橋・秋葉原・浅草橋・新橋・新宿西口……などなど、7店舗以上を展開しているにもかかわらず、その存在に気付けなかったこと。特にアキバなんて俺のホームグラウンドじゃねえか……!
最後に私から言わせて欲しい。いっぺこっぺのカツカレーはガチ中のガチであると。1200円払っても食べたくなるほどガチなんだと。カツカレーとはここまで美味しくなれる料理なんだと。記事を書いてたらまた食べたくなったので、今からいっぺこっぺに行ってきます。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 とんかつ檍のカレー屋 いっぺこっぺ 新宿御苑店
住所 東京都新宿区富久町17-1 富久クロスグリーンレジデンス1F
時間 ランチ11:00~15:00 / ディナー17:30~21:30
休日 不定休
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.