「目をつむって1軍で起用し続けた方がいい」 識者が期待する「ポスト坂本勇人」の名前

J-CASTニュース

   巨人・坂本勇人(33)が来季の巻き返しに燃えている。今季は開幕前を含めて3度の戦線離脱。満足なコンディションでプレーした時が少なく、83試合出場にとどまった。来季も定位置のショートで勝負すると報じられている中、チームでは後継となる若手の育成が課題になっている。


  • 坂本勇人(写真:AP/アフロ)

「守備は中山の方が坂本より安定している」

   今季は14年連続で到達していた規定打席の連続記録がストップ。チームも5年ぶりにBクラスに低迷し、責任感を感じただろう。今月から宮崎で行われた秋季キャンプに11年ぶりに第1クールのみ参加。川相昌弘総合コーチの助言を受け、若手と共に捕球練習を繰り返した。

   遊撃は体にかかる負担が大きいポジションと言われている。打撃に集中するためにも他のポジションへのコンバートがささやかれたが、2022年11月5日のスポーツ報知の記事によると、坂本は来季も遊撃で勝負することを決めた。

   V奪回に向け、坂本の力は不可欠。しかし、遊撃手の後継者も育てなければいけない。他球団では日本一に輝いたオリックスが紅林弘太郎、リーグ連覇を飾ったヤクルトが長岡秀樹と、高卒3年目の若手が遊撃のレギュラーをつかんでいる。

   巨人にも野球センス抜群の遊撃がいる。中山礼都だ。ドラフト3位で入団し、高卒2年目の今季に頭角を現した。坂本が「右ヒザ内側側副靱帯損傷」で5月に1カ月以上戦線離脱すると、中山が遊撃で試合に出続けた。50試合出場で打率.198、0本塁打、3打点、3盗塁。攻守で課題は多いが、伸びしろは十分だ。

   スポーツ紙記者は、こう評する。

「高卒2年目の時点で比較すれば、守備は中山の方が坂本より安定している。打撃もバットコントロールが巧く、打席に立ち続ければ対応できるようになるでしょう。ただ、試合に出なければ成長速度も遅くなる。現時点で坂本を押しのけて遊撃のレギュラーをつかむのは厳しい。1軍で試合に出たり出なかったりという起用法ではなく、2軍でみっちりやった方がいい。ハイレベルな投手のレベルに対応することを考えるなら、失敗に目をつむって1軍で起用し続けた方がいいんですけどね…」

   野手の高齢化が進む中、次世代の巨人を背負う若手をどう育てるのか注目される。

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