運動神経の鈍かった私は、スポーツ全般に対して門外漢だ。
が、あこがれているスポーツや、やってみたいアクションなら山ほどある。ふつうに例を出せば、それは「バッティング」だ。バットの芯でボールを捕らえ、遠くに放つ。気持ちよさそうではないか。
が、運動オンチな自分がせいぜいできることは、「やってるように見える写真を撮る」という文化系チックなアプローチ。そこで考えたのが、「すごいバッティングをしているように見えるバットとボール」作りです。ほら、マンガによく出てくる、あれ。
※2007年2月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
その「あれ」
バットがボールを捕らえた瞬間、バットはぐいっと しなって、ボールはぐにゃっとバットに食い込む。おなじみの絵だが、うちにあるマンガをひっくり返してもなかなかこれだ!という絵が見つからない。
ちょっと私のイメージする迫力には欠けるが、この2つの絵でだいたいの理解をお願いします。
マンガでなくとも、高速度撮影かなんかで撮れば本当にボールはぐにゃっと曲がっているのだろうが、ここはマンガでのイメージを優先する。マンガって、いいよね。
で、そういった造形となると、やりやすいのはこれだ。硬質ウレタン。
カッターナイフで簡単に削れ、しかも軽い。しかしちょっと、お高いのが難だ。
ウレタンバット職人になれる
さてこれに、彫刻さながらに下絵を描いて、カッターで削っていく。
本当にバット職人になった気分だ。
これを使う選手の顔を想像してみたり、少しでもその選手の記録に貢献できるよう寝食を忘れたりしながら、6時間ほどかかって彫り上げた。
形ができたら、色を塗ってラッカー塗って完成である。さあ、かまえて持ってみよう。
問題は違うところにあるような
一晩乾かしてできた、名づけて「即戦力養成バット&ボール」だ!受けてみよ!
ひとりで公園で微調整しながら撮っていたので、どうにもへんてこなバッティングになった。いや、そんなことが理由ではなく、もとからいろいろ「なってない」からだろう。だいいちバットの握り方は正しかったのかどうかさえ、よくわからない。
が、ボールの当たった瞬間の写真を眺めていると、ぼんやりとした達成感が湧き上がってこなくもない。いい記念になった。