2022年は鉄道開業150年の節目なのだという。鉄道に特に興味のない私(中澤)がなぜそんなことを知っているかと言うと、駅そば『いろり庵きらく』で開業150年を記念した限定メニューが登場していたからだ。
その名も「まんぷくそば(税込み790円)」。かき揚げ天、ちくわ天、豚肉、半熟たまごがあふれんばかりにトッピングされたそばは通常トッピングよりも150円安い。これ、地味にコスパ高いのでは?
・11月23日まで
鉄道開業150年のスペシャルサイトによると、開業式が行われた日は1872(明治5)年の10月14日。それゆえか、いろり庵きらくのニュースによると、このそばの販売期間も2022年9月29日から11月23日の予定であるようだ。
鉄道150年という大きな節目であり150円引きの大判振る舞いと内容はそばにしては派手な方なのに、「地味に」と前述したのは店の前で見るまでこんなのやってるって知らなかったから。事実、「いろり庵きらく まんぷくそば」でググっても、ヒットするのはほぼ公式サイトのニュースのみであった。
・真相
これはもう、メディアがリリースとネットの話題しか書いてないか、まんぷくそばの看板写真が写真詐欺かのどちらかだろう。知らんけど。
というわけで、真相を確かめるべく注文してみた。『いろり庵きらく』は、食券を買っただけで厨房に注文が伝わる高速道路のパーキングとかでよく見るあのシステム。ゆえに、食券の受け渡しとかも不要なので、サッと席について待っていると……
サッと出てきた。器から豪快にはみ出すちくわ天とイイ、厚みのあるかき揚げ天とイイ、とりあえず写真詐欺説はここで消える。食べてみると、豚肉が良い味を出している。染み出す豚の旨みとつゆの旨みが体を芯から温めてくれるようである。
個人的には駅そばの中でも『いろり庵きらく』のつゆはウマイ方だと思う。こと味の深みで言うと、他の駅そばよりも高級感が漂っているのだ。そんなつゆによく絡む細麺がまた地味にウマイ。
・通える味
ボリューミーなトッピングのインパクトだけではなく、基本のそばもちゃんとウマイのはさすがである。次回は、期間限定の「今得!カツカレーセット(税込み880円)」を食べてもいいかもしれない。いや、定番の「ミニカツ丼そばセット(税込み720円)」も良いな。
思わず明日食べるメニューを考えてしまった。裏を返せば『いろり庵きらく』のそばはそれほど通える味ということだろう。リリースが送られて来るものやネットでバズっている話題ほど映えてはいないが、サステナビリティのある味にリアルを感じた。ゆえに、私は小声で言いたい。
こういうのでいいんだよ、こういうので──。