池袋駅には「幻の44番出口」があるという。聞くところによると、東京メトロの構内図に載っていないどころか、出口の先には横断歩道もないらしい。なんなら階段の外は柵で囲まれているのだとか。おかげでその存在はほとんど知られていない。って、意味あんのかよ。
しかし確実に「44番出口」は存在しているというのだ……しかも、駅のすぐ目の前に。というわけで今回は、めちゃめちゃ分かりやすい場所にあるのに、なかなか辿り着かない「幻の44番出口」を探してみた。こんなところに出口があったのか。
・池袋駅の44番出口
今さら説明不要かもしれないが、池袋駅の各出口には番号が付いている。たとえば、サンシャインシティに行くなら「35番出口」から出るのが1番近い。はじめて訪れる場所ならとくに、地下案内図を確認しながら目的地に向かう方が多いだろう。
とはいえ、案内図をじっくり見る機会はなかなかない。もしかしたら「44番」を見落としているだけなのかも……と思い、隅から隅までチェックしたもののやはり見つからず。1番数字の大きい出口は東口側の「43番」だった。
・地上へ
いったん地上に出て「44番出口」と言われている場所を確認してみる。噂の現場は池袋西武「ルイ・ヴィトン」の前らしい……よく見ると、柵に囲まれているエリアがあった。ちなみにスグ横はタクシーの待機場になっているようだ。
撮った写真をアップにしてみると……
本当に「44番」である!
・ふたたび地下へ
いつも見ている景色にすっかり溶け込んでいた「44番出口」。しかし柵に囲まれていて横断歩道もないため地上から向かうことはできず……もう1度地下に潜ることにした。
あらためて案内図を確認すると「ISP(池袋ショッピングパーク)」にヒント……というか答えがありそうだ。
というわけで、いざISPへ。
丸ノ内線側から「ISP南館」に入館した直後、怪しげなガラス扉を見つけた。案内看板には「駐車場 Cゾーンへ」としか書かれていないが、場所的には「44番」っぽい。
どうやら予想は当たったようだ。避難口と書いてある謎めいた階段をのぼって地上に出ると……
…………
そこは「44番出口」だった。
まるで山頂に立った時のような感動と達成感……いつも見ている景色が少しだけ特別に感じられる。
そういえば私のすぐ後ろにも階段利用者がいて、その方はタクシーの運転手さんだった。昔はどうだったか分からないが、今はタクシー運転手さんが休憩するための出入り口として機能しているようだ。一般の方が地上に出ても都会の空気を吸うことくらいしかできないだろう。
ってことで、池袋駅の44番出口はたしかに実在したし、案内図に載っていない理由も分かった。ちなみにGoogleマップには「44」としっかり表示されているので、場所を確認したい方はチェックしてみてほしい。というわけで、現場からは以上です!