清流のブルーギル、うまいかな。
遙か遠く、四国は高知県まで遊びにいってきた。
せっかくなので四万十川で天然鰻でも釣ってやろうかと思ったのだが、残念ながら釣れたのはブルーギルという外来魚だった。
ブルーギル、あまり食べて美味しいという話を聞かない、厄介者扱いされている魚だが、四万十川みたいな綺麗な水で育ったやつなら、実はうまいのではないだろうか。
※2006年12月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
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ブルーギルとはこんな魚です
ブルーギル、釣りに興味のない方は、もしかしたら「ロックバンド?」とか「トイレ洗浄剤?」とか思われるかも知れませんが、魚の名前です。
ブルーギル(英名Bluegill、学名Lepomis macrochirus)は、スズキ目サンフィッシュ科に属する魚。北アメリカ原産の淡水魚だが、日本でも分布を広げた外来種である。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 |
ブラックバスという名前なら聞いたことがあるだろうか。ここではブルーギルをブラックバスの親戚みたいなものだと捉えていただければと思う。
はるばるアメリカからやってきたのだが、文字通り「水が合った」らしく、日本中で増えすぎてしまった。そして現在は、本来の生態系を壊す恐れがあるとして、法律で特定外来生物という飼ったり放したりしてはいけない魚に認定されている。
味については、泥臭くてあまり美味しくないというのが日本での一般的な評価だと思うのだが、実際に食べたことのある人の話を聞いた事がないのでなんともいえない。
持って帰って料理してみよう
釣れたブルーギルをリリースして、四万十川でこれ以上増えられても困るので、宿に持って帰ってきた。
魚の味は住んでいる水に左右される。日本最後の清流といわれる四万十川育ちのブルーギルなら美味しいかも知れない。
美味しくないイメージがあるブルーギルだが、たまたま育った水が悪かっただけで、やればできる子なんだと信じてあげたい。鰻が釣れなかったので夕飯のオカズが足りないし。
とりあえず、日本にいる普通の食用魚と同じように、鱗と内臓をとって塩を振ってみる。
うん、鱗をとったらだいぶ食用魚っぽくなった気がする。タイの仲間といわれれば信じるかも知れない。スズキの仲間だけれど。
ただ、まだ少し、エラのあたりが日本の風土に合っていない気がする。
よし、照明を変えてみよう。
これで下ごしらえはバッチリだ。
焼いて食べてみよう
料理方法は、あえて素材の味を活かすべく、単純に囲炉裏の炭火で焼くだけだ。調味料は塩のみ。
四万十川の清流で育ったブルーギルだ。きっと鮎にも負けない味だろう。
ブルーギル、焼いたら見た目は普通の焼き魚になった。
こいつの正体を知らされず、酔っぱらっているときに目の前に出されたら、躊躇無く箸が伸びることだろう。
私はこの焼き魚の正体を知った上で、これから食べる訳だが。信じているぜ、ブルーギル。
身の厚い上身のところを箸でほじり、大きめの白い肉片を皮ごと口に放り込む。
あ、泥臭く、ない。
あれ、身も皮も全然泥臭くない。
かなり美味しい白身魚だこいつ。
なんだ、やればできるじゃないかブルーギル、いや、ここはさすが四万十川というべきか。
なんにせよ、このブルーギルがうまいのは確かだ。
四万十川のブルーギルはうまい
他の川や湖でどうなのかは知らないけれど、とりあえず四万十川のブルーギルはうまい。
調子に乗って骨酒にしてみたけれど、全く臭みが無く、これまたうまいのだ。
でもやっぱり、四万十川までいってブルーギルには会いたくなかったよ。