【ゲーム別GPU性能総比較】「オーバーウォッチ2」をGPU 22種類で性能検証!

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オーバーウォッチ2の検証では、トレーニングモードで一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測している

 本連載では、GeForceとRadeonシリーズのGPUを多数使い、特定のゲームのフレームレートを一斉比較していくことで、どのGPUが自分にとってのベストチョイスであるかを示していく。第13回目は2022年10月5日にサービスを開始したばかりの基本プレイ無料のアクションシューティング「オーバーウォッチ2」を取り上げる。

 用意したGPUは主にハイエンドからミドルレンジでGeForceは15種類、Radeonは7種類の合計22種類のビデオカードだ。取り上げるGPUとそれを搭載するビデオカードの製品名およびスペックは、使用したPCの環境も含めて、記事の最後にまとめている。

 テストの条件だが、グラフィックのプリセットは最上位のエピック」に設定。アップスケールの設定は「デフォルト」にしている。

オーバーウォッチ2のグラフィックス設定

グラフィックのプリセットは最上位の「エピック」に設定。アップスケーリングは使用していない

レンダー・スケールは100%、フレームレートは最大値である600に設定した

 このゲームはベンチマーク機能を備えていないので、トレーニングモードの練習場でヒーローにアッシュを選び、トレーニング・ボットを倒しながら一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。今回はその測定結果から、フルHDと4Kの平均フレームレートを掲載する。

 大ヒットした対戦型アクションシューティングに続編ということで、快適に遊ぶにはどのビデオカードが必要か気になる人もいるだろう。

 描画負荷は最高画質設定でもそれほど高くはない。快適なプレイの目安である平均60fpsで見ると、GeForce系ならGTX 1650が平均58fpsとほぼ到達。それ以上にGPUならば、高リフレッシュレートの液晶を活かせるフレームレートが出ていると言ってよいだろう。

 旧世代のヒットGPUであるGTX 1060が平均94.1fps出ており、まだ現役でいけそうだ。Radeon系は、すべて平均60fps以上をクリアしている。

 4Kになるとさすがに重くなる。60fps以上となると、GeForce系ならRTX 3060/2070以上、Radeon系ならRX 6600 XT/5700 XT以上が必要だ。それでもミドルレンジGPUで4Kでも快適にプレイできるので、現在のゲームとしては軽めと言ってよいだろう。

 4K/144Hzの液晶と組み合わせるなら、GeForce系はRTX 3080以上、RadeonではRX 6900 XTが必要だ。ただし、今回は描画負荷を一定にするため、レンダースケールを自動的に変更する機能やアップスケーラーを使っていない。うまく設定を調整すれば、アッパーミドルGPUでも画質をある程度維持しつつ4Kで144fps以上出せるだろう。

 グレードごとに見て行くと、フルHDに関してはRTX 3060とRTX 3050、GTX 1660 TiとGTX 1650の間で急激にフレームレートが落ちている。いずれもメモリバスが192bitから128bitに狭まっている箇所だ。これまで連載で見てきた多くのゲームと同じく、オーバーウォッチ2でもメモリバス幅の影響が大きいことが見て取れる。

 2016年発売のGTX 1060がけっこうがんばれているのは、旧世代ながらメモリバス幅が192bitでCUDAコアも1,280基とGTX 1660 Tiに近いスペックを持っているためだ。

使用PCはCore i9-12900K搭載のマウスコンピューター「G-Tune XP-Z」

 この連載で使用しているPCはマウスコンピューターのハイエンドゲーミングPC「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」だ。

マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」。メモリはDDR4-3200が32GB、ストレージには1TBのNVMe SSDと4TBのHDDを搭載。価格は60万4,800円から(販売時期によって価格が異なる場合がある)

 CPUはCore i9-12900K(16コア24スレッド)、マザーボードはZ690チップセット、CPUクーラーは36cmクラスの簡易水冷を採用しており、ビデオカードの性能測定をする上でCPUが可能な限り、ボトルネックにならないようにしている。電源も1,200Wとこちらもどのビデオカードと組み合わせも不安のないものだ。

 なお、CPUのパワーリミットについてはLong Duratin Power Limit(PL1)が125W、Short Duratin Power Limit(PL2)が241Wに設定されていた。

ゲーム別GPU性能総比較 記事一覧

使用したビデオカード一覧

 ここで使用している多くのビデオカードは定格クロックで動作しているが、一部OCモデルも含まれている(GPU一覧表のブーストクロックが括弧内のクロックよりも高いものがOCモデル)。

 ASUSのROG STRIXシリーズにはBIOS切り換えスイッチが搭載されているが、すべてパフォーマンス用の「Pモード」に設定。ツールを使うことでブーストクロックをより高められる製品もあるが、今回はツールを使わず、すべてデフォルト状態でテストを実行した。

 また、NVIDIAのResizable BAR、AMDのSmart Access Memoryは有効にできるGPUはすべて有効にしている。

【表】使用GPU一覧
GPU 製品名 シェーダー数(CUDA・SP) メモリバス幅 ビデオメモリ ブーストクロック
(定格)
カード電力
(定格)
GeForce RTX 3090 MSI GeForce RTX 3090 VENTUS 3X 24G 10,496 384bit GDDR6X 24GB 1,695MHz
(1,695MHz)
350W
(350W)
GeForce RTX 3080 Ti MSI GeForce RTX 3080 Ti VENTUS 3X 12G 10,240 384bit GDDR6X 12GB 1,665MHz
(1,665MHz)
350W
(350W)
GeForce RTX 3080 MSI GeForce RTX 3080 VENTUS 3X 10G 8,704 320bit GDDR6X 10GB 1,710MHz
(1,710MHz)
320W
(320W)
GeForce RTX 3070 Ti MSI GeForce RTX 3070 Ti VENTUS 3X 8G 6,144 256bit GDDR6X 8GB 1,770MHz
(1,770MHz)
290W
(290W)
GeForce RTX 3070 MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC 5,888 256bit GDDR6 8GB 1,755MHz
(1,730MHz)
220W
(220W)
GeForce RTX 3060 Ti ZOTAC GeForce RTX 3060 Ti 8G GDDR6 HDMI/DP*3 4,864 256bit GDDR6 8GB 1,665MHz
(1,665MHz)
200W
(200W)
GeForce RTX 3060 ZOTAC GeForce RTX 3060 12G GDDR6 HDMI/DP*3 3,584 192bit GDDR6 12GB 1,777MHz
(1,777MHz)
170W
(170W)
GeForce RTX 3050 メーカー不明 GeForce RTX 3050 2,560 128bit GDDR6 8GB 1,777MHz
(1,777MHz)
130W
(130W)
GeForce RTX 2080 ASUS ROG-STRIX-RTX2080-O8G-GAMING 2,944 256bit GDDR6 8GB 1,860MHz
(1,710MHz)
245W
(215W)
GeForce RTX 2070 ASUS DUAL-RTX2070-O8G-MINI 2,304 256bit GDDR6 8GB 1,650MHz
(1,620MHz)
175W
(175W)
GeForce RTX 2060 ASUS DUAL-RTX2060-O6G-EVO 1,920 192bit GDDR6 6GB 1,755MHz
(1,725MHz)
183W
(160W)
GeForce GTX 1660 Ti ASUS TUF-GTX1660TI-6G-EVO-GAMING 1,536 192bit GDDR6 6GB 1,770MHz
(1,770MHz)
120W
(120W)
GeForce GTX 1650 ASUS GTX1650-O4G-LP-BRK 896 128bit GDDR5 4GB 1,710MHz
(1,665MHz)
75W
(75W)
GeForce GTX 1630 ASUS PH-GTX1630-4G 512 64bit GDDR6 4GB 1,785MHz
(1,785MHz)
75W
(75W)
GeForce GTX 1060 ZOTAC GeForce GTX 1060 AMP! Edition 1,280 192bit GDDR5 6GB 1,772MHz
(1,708MHz)
120W
(120W)
Radeon RX 6900 XT ASUS TUF-RX6900XT-T16G-GAMING 5,120 256bit GDDR6 16GB 2,335MHz
(2,250MHz)
300W
(300W)
Radeon RX 6800 Radeon RX 6800リファレンスカード 3,840 256bit GDDR6 16GB 2,105MHz
(2,105MHz)
250W
(250W)
Radeon RX 6700 XT Radeon RX 6700 XTリファレンスカード 2,560 192bit GDDR6 12GB 2,615MHz
(2,581MHz)
230W
(230W)
Radeon RX 6600 XT ASUS ROG-STRIX-RX6600XT-O8G-GAMING 2,048 128bit GDDR6 8GB 2,607MHz
(2,359MHz)
160W
(160W)
Radeon RX 5700 XT ASUS TUF 3-RX5700XT-O8G-GAMING 2,560 256bit GDDR6 8GB 1,905MHz
(1,905MHz)
225W
(225W)
Radeon RX 5600 XT ASUS ROG-STRIX-RX5600XT-O6G-GAMING 2,304 192bit GDDR6 6GB 1,750MHz
(1,560MHz)
150W
(150W)
Radeon RX 5500 XT ASUS DUAL-RX5500XT-O4G-EVO 1,408 128bit GDDR6 4GB 1,845MHz
(1,845MHz)
130W
(130W)

【使用ドライバ】GeForce Game Ready 522.25、Adrenalin 22.10.1

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