「自宅のWi-Fiがパンクしたので、TP-Linkの最新ルーターを買ってみた!」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(85)【急遽テレワーク導入!の顛末記】

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Wi-Fiルーター「Archer AX73」

 以前に会社のWi-Fiルーターの接続台数が増えすぎて、Zoomから「接続が不安定です」と言われたことがあったが、テレワークをしている我が家も似た状況になってきた。新しく購入したガジェットなどが、Wi-Fiに接続できなくて困っている。

 ……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が適用されてから7日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回は我が家の限界に達したWi-Fi環境を改善すべく、Wi-Fiルーターを新たに購入してみた。

【今回のハイライト】

ガジェットがWi-Fiに接続しない事件が多発

やはりWi-Fi 6は速い!

アプリでのネット接続がうまくいかない?

1月19日(水): ガジェットがWi-Fiにつながらない!原因はルーターか?

 照明一体型プロジェクター「popIn Aladdin」のオプションパーツとなる、「Aladdin Connector」を我が家にお迎えしてから数カ月が経ったが、これがときどきWi-Fiに繋がらなくなる。一番最初にアプリでの初期設定を行った時も、実はネットワークに接続するステップで失敗していた。

セットアップ中にWi-Fi接続を試しても、繋がってくれない……

 最近、モバイルプロジェクターをネットにつなごうとすると、同じような症状に見舞われることがある。こんな時はWi-Fiに接続している機器の台数を減らすと、つながることが多いようだ。

 今回も同じ手順を踏んだところ、「Aladdin Connector」の初期設定を無事に済ませることができた。恐らく、Amazon EchoやFire TV Stick、スマホ、ゲーム機、PC、タブレットなどなど、Wi-Fiに接続する機器が増えすぎたせいで、ルーターの処理能力がパンクしてしまったのだろう。さて、どうしたものか……。

1月24日(月): TP-LinkのWi-Fiルーター「Archer AX73」を買ってみた

同時接続台数80台を公称する「Archer AX73」を購入してみた

 プロジェクターを使うたびに、家中にあるガジェットのコンセントを引っこ抜くのも面倒なので、新たにWi-Fiルーターを購入することにした。我が家ではここ数年、TP-Linkの製品を使っていたので、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応する同社の最新モデルとなる「Archer AX73」をチョイス。ネットで1万1000円台と、性能の割には手ごろな価格で購入できた。

 その実機が今日家に届いたので、さっそく接続した。我が家のネット環境ではホームゲートウェイを残す必要があるので、そのままだと2重ルーター状態になってしまう。そこでルーターの設定をアクセスポイントモード(ブリッジモードとも言う)に変更してからネットワークに接続した。

アプリで「Archer AX73」の動作モードをアクセスポイントモードに変更

 その後、ノートPCを「Archer AX73」に接続したところ、無事にインターネットにつながった。

1月26日(水): 「Wi-Fiが強化されました!」…その性能は?

 今日はメーカーから借りている最新モデルのノートPCで仕事をすることに。さっそく、「Archer AX73」のネットワークに接続したところ、画面右下に「Wi-Fiが強化されました!」とのポップアップが表示された。どうやら、このマシンはWi-Fi 6で「Archer AX73」に接続したらしい。

はじめてWi-Fi 6でネットワークに接続したことで、ポップアップが表示された

 ちなみに、ネットワークへの接続に利用しているWi-Fi規格は、Windowsの画面で確認できる。会社から支給されているノートPCで確認したところ、どうやらこのマシンはWi-Fi 6には対応していなかったようで、両者を比べると通信速度に圧倒的な差があった。

通知領域の「ネットワーク」アイコンをクリック。接続しているネットワークを選択し、「プロパティ」をクリックすると、利用しているWi-Fi規格が確認できる

IEEE 802.11axでの測定結果

  • 有線LAN…800Mbps前後
  • Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)……600~700Mbps
  • Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)……200~250Mbps

※平日の日中にルーターとノートPCを同じ部屋に設置して測定。利用しているインターネット回線は「auひかり ホーム1ギガ」

 光ファイバーの配線の都合上、「Archer AX73」は2階に置いているのだが、1階のリビングでも測定したところ、ほぼ変わらない速度で通信できた。今後はWi-Fi 6に対応したPCを用意すれば、有線と同じようなスピードでネットが利用できそうだ。iPhoneも11以降であればWi-Fi 6に対応しているのだが、今使っている機種は残念ながら非対応。うーん、そろそろiPhoneも機種変すべきだろうか……。

1月27日(木): iPhoneがWebカメラとして使えない!困った……

 今日は会社の全体ミーティングの日。いつものようにアプリ「NewTek NDI Video」を使って、iPhoneをWebカメラ代わりにしようとしたが、なぜかデスクトップPCに接続してくれない。同じような機能を持つアプリの「EpocCam」もダメ。おかげで会議にカメラ映像なしで参加することになった。

コンピューターへの接続画面から先に進めない……

 その後にいろいろと試してみたのだが、どうやらデスクトップPCの有線LANをホームゲートウェイではなく、「Archer AX73」に接続すれば問題ないらしい。実はこれと同じような症状が「popIn Aladdin」でも起きており、ホームゲートウェイにデスクトップPCを接続していると、「Archer AX73」への接続時には保存されている動画ファイルにアクセスできなかった。一体、原因は何なのだろう?

1月28日(金):トラブルの原因は「Archer AX73」のDHCPサーバーか?

 あれから「Archer AX73」の設定を見直していたところ、ようやく原因が見つかった。というのも、「Archer AX73」の初期設定を行った際に、アクセスポイントモードにはしたものの、DHCPサーバー機能をオフにするのを忘れていたのだ。この設定を無効にしたところ、「NewTek NDI Video」がデスクトップPCに接続するようになった。

 ホームゲートウェイのDHCPサーバーは「192.168.0.x」系のIPアドレスを、「Archer AX73」は「192.168.1.x」系のIPアドレスを割り当てていたようなので、恐らくこのサブネットの違いがトラブルの原因になっていたのだろう。

DHCPサーバー機能をオフに。どうやら、「Archer AX73」では「192.168.1.x」系のIPアドレスを割り当てていたようだ

「Archer AX73」を再起動したところ、接続しているクライアントに「192.168.0.x」系のIPアドレスが割り振られるようになった

 これで、テスト運用時に気になった問題も解決できたので、ガジェットなどをすべて「Archer AX73」に繋ぎなおしたうえで、古いルーターはネットワークから取り外すことに。電波干渉が気になるので、今後は「Archer AX73」のみを使っていくことにする。

 なお、「Archer AX73」を使い始めてから1週間程度が経ったが、その速度や機能には十分に満足している。新しいデバイスが接続したときは、iPhoneに通知が届いたり、パスワードを共有できたりするのも気に入った。これなら、接続している端末の増えすぎ問題を事前に確認できるし、会社なら不信な端末のアクセスをチェックできそうだ。

新たな端末が接続されると、端末の入力画面にパスワードをワンタップで送ることができる

さらに、アプリをインストールしたiPhoneの通知画面やアプリ画面に通知が届く

 こうして自宅のWi-Fi環境に余裕ができた。さて、次はどんなガジェットをお迎えしようかな。

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