SNSの中でも少し毛色が違うTikTok。オッサンにとってよく分からないものの代表と言えるだろう。事実、平均年齢40代のロケットニュース24編集部はTikTokをやっている人がほとんどいない。アカウントを作ってるGO羽鳥、佐藤英典も放置だしな。
でも、私(中澤)はそんなTikTokがSNSの中で一番好きだ。もう断トツ。その理由を以下に述べたい。
・女子高生が制服で踊ってるだけ?
と、こう言うと、「女子高生とかが制服で踊ってるの見たいだけだろ」と言われることがある。先に断っておくと、これぞまさしくやったことない人が持ちがちな先入観だ。
オススメに表示されるものは人によって違うので、そればっかり表示される人は、そういうのに興味がある人ということになる。その証拠に、私のオススメはもう音楽ネタがほとんどになっちゃったし。
・投稿するのが楽しい理由
あと、「見るため」というのがそもそも違う。どちらかと言うと、私が楽しいのは投稿する方だ。しかし、投稿するだけなら、YouTubeでも、Twitterでも、Instagramでもできるのに、なぜその中でTikTokが断トツで好きなのか? その理由はアルゴリズムの違いに起因する。
これは同じ動画を全SNSに投稿した時の再生数の違いを見れば分かりやすいかと思う。例として、『ドラクエ4の戦闘BGM「生か死か」をギターで弾いた』という趣味でアップした動画を見てみると再生数の違いは以下の通り。
Twitter(フォロワー4087人):1459回再生 104like
Instagram(フォロワー3659人):1700回再生 132like
Youtube(登録者数98人):481回再生 7like
TikTok(フォロワー717人):10万8900回再生 1578like
@seijinakazawa
──日常の投稿としてはTwitterやInstagramをよく利用しているため、フォロワーの数はその2つが多いわけだが、再生数とlikeの数はTikTokがぶち抜いていることが分かるはず。要するに、フォロワー外への広がり方が半端じゃないのである。
・他とは違う拡散のアルゴリズム
これはTikTokが運営のおすすめをメインで見るUIになっているから。ここにピックアップさえされれば、フォロワーが少なかろうがバズる。結果、無名でも反応が返ってくるので投稿するのが楽しい! そのピックアップを決めているのは再生数ごとの反応の割合。
基本的に動画は200回くらいは再生されるのだが、その最初の一歩でlikeやコメントなどの反応が良ければ、次の1000回へいくイメージ。反応の割合によって階段を上るようにピックアップされていく。つまりはネタの勝ち抜き戦であり、他のSNSに比べフォロワー数が関係ないのだ。
この拡散のアルゴリズムはこれまでマイナーチェンジが繰り返されているが、知名度関係なくネタごとの判断という点はブレていない。私はこの点にフラットさを感じずにはいられない。
・SNS弱者だからこそ
思えば、我々アラフォーが最初にインターネットに触れた時、感じた楽しさは、テレビや雑誌や芸能人などの権威でなくとも発信ができ、世界と繋がれるということではなかったか。
気づけば同じ有名人のアカウントばかりがタイムラインに流れてくるYoutube、Twitter、Instagram。反応をもらうにもフォロワーがいる。バズるのにはもっとフォロワーがいる。数・数・数! そんな世界に飽き飽きしている人こそTikTokを楽しめるかもしれない。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.