誰にでも簡単にできるものまね

デイリーポータルZ

好きでものまね番組をよく見る。

あんな風に自分もものまねができたら楽しいに違いない。

しかしそれを修得するためには練習が大変そうだし、そもそも私にはものまねの素養がない。

素養がない私でも、練習しないで簡単にできるものまねはないものだろうか?

考えた結果、誰にでも簡単にできるものまねを発見したので報告します!

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。

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白衣で黒板の前に立てばケーシー高峰になるか?

まずは簡単にものまねできそうな人を探すところからはじめた。

せっかくものまねするのなら、好きな人のものまねがしたい。

だったらと、敬愛するケーシー高峰のものまねをすることに決定。

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医療漫談でおなじみのケーシー高峰

ケーシー高峰さんは黒板の前で医師の格好をして漫談をする国民的大ベテラン芸人である。

ならば白衣で黒板の前に立つだけで、ある程度ものまねが成立するのではないか?

ということでケーシー高峰のものまねのために、こちらの衣装を用意した。

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ケーシー高峰的、白衣と聴診器

初めて知ったが、このタイプの白衣は「ケーシージャケット」という名前だった。

さて、これを着て黒板に立てばケーシー高峰のものまねは成立するか?

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黒板の前に立ってはみたものの

残念ながらケーシー高峰のものまねは成立せず。

それほどものまねは甘くはないということを思い知った。

メイクと表情で似せる

次に少しでも顔を似せるためにケーシー高峰風メイクをすることにした。

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特徴的な部分をメイクをする

ケーシー高峰に似せるように顔にシワを書いて

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ケーシーのおとぼけフェイス

ケーシーらしく唇を尖らす

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黒板は使うが何を書いているかわからないのがケーシー流

自分ではまあまあいい線いっているとは思うが、決め手に欠けケーシー高峰のものまねは不成立である。

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似てない

 

お面をつければ解決!

ものまね芸人であれば、ここから修行するのだろうが、今回はあくまで修行なしで簡単にものまねをやる方法の研究である。

そこで考えたのが、似顔絵をかいたお面である。

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ケーシー高峰のお面

これをかぶれば、メイクや表情の練習は不要!誰でも簡単に本人そっくりの顔真似ができるのである。

なんで今までこんな簡単なことに気が付かなかったのだろうか。

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簡単だ!

誰でにでもできるケーシー高峰のものまねが完成!!

非の打ち所がないケーシー高峰のものまねができたため、試しにケーシー高峰風に黒板になにか書いてみる。

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筆者の黒歴史

ビジュアルのものまねは完成したが、ケーシー高峰のようなネタがあるわけではなく、しかたなく自分の経験を書くことになった。

あのときの大家さん、ごめんなさい。

もっと簡単にものまねできないか?

白衣を着て黒板の前にたち、お面をつけたらケーシー高峰のものまねができた。

ここでふと、お面と白衣さえあれば別に私がいなくてもものまねが成立するのではないか、ということが頭をよぎった。

であれば更に簡単にものまねができるということになる。

ということでハンガーに白衣をかけてお面をつけてみると

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おお!無人ケーシー!!

やはり、問題なくケーシー高峰である。

なんと、人がいなくてもものまねが成立したのだ。

2022年、無人ものまね成立の瞬間である!

再来年あたりには清水アキラや原口あきまさの代わりに、セロテープや付け歯だけがテレビに映し出されているかもしれない。

もっともっと簡単にできないか?

お面と衣装があれば人間がいなくてもものまねが成立することがわかった。

ここでふと、本当に衣装が必要だろうかと考えた。

もしかすると白衣の代わりに、白いものにお面をつけるだけでケーシー高峰のものまねが成立するのではないか?

で部屋にあった白いもので試してみることにした。

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白い扇風機

こちらにお面をつけてみると

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ケーシー高峰!!!!

顔がそこにあるだけで、人間の目は白い扇風機を白衣を着た身体と認識するようにできているのだろう。

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漫談をやっているケーシー高峰にしか見えない

扇風機を首振りモードにしてみれば、どうみても客席を見渡しながら漫談を披露するケーシー高峰で驚く。

元来ものまねは、人間が人間や動物を真似るものであった。

しかし、1979年末、人間が物を真似るものまねがはじまった。

それが、欽ちゃんの仮装大賞である。

そして今、ものまねは物が人を真似るという新たなゾーン、すなわち逆欽ちゃんの仮装大賞のフェーズに突入したのである。

ちなみに、逆欽ちゃんの仮装大賞といっても、いつもアットホームで陽気な欽ちゃんの真逆で、悪態ばかりついてる陰険な欽ちゃんという意味ではない。欽ちゃんの逆仮装大賞という意味です、念のため。

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外にでる

扇風機だけではない、他のものでもお面を貼り付ければものまねが成立するのではないか?

検証するために外へ出てみることにした。

すると、さっそく目に飛び込んで来たのが三角コーンである。

これにお面をつけてみよう。

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三角コーンにお面をつけると
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ケーシー高峰ものまね成立!!

グラッチェ!!世界初、三角コーンによるものまねである!

なんか興奮してきたぞ。この調子でどんどん行ってみよう。

つづいてはこちらだ。

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電柱

こちらにお面をつけてみれば

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トラ柄の腹巻をするケーシー高峰

これ完全にケーシー高峰がトラック野郎に出たときにヤツだよ!

さらにおなじトラ柄ならこちらはどうだ?

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よく電柱についてるヤツ

これにお面をつけると

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キング・オブ・ポップ、ケーシー高峰

トラ柄の和っぽさが消えて、斜めになることでケーシー高峰が一気にマイケルジャクソンのダンスにみえてくるのである。

それではこちらはどうか?

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水道

こちらの水道にお面をつけると

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グラッチェ!

この撮影しているとき、見ていたお兄さんが「撮りましょうか?」と声をかけてきてくれた。

しかし何を撮影しているのか聞かれたらうまく説明する自信がなかったため「大丈夫です」と断ってしまった。

平面でも成立するか?

柱状のものは、なんでもものまねが成立することがわかった。では平面のものではどうか見ていこう。

まずは立ち入り禁止のイラストである。

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注意書きの看板

こちらにお面をつけてみると

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断固立ち入り禁止

より一層、立ち入りはしないぞという気分になってくる。

つぎはドアではどうか?

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こちらにお面をつけると

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「新聞ならお断りだよ」

ものまね成立はもちろん、勧誘防止にもなりそうである。

つづいてブロック塀ではどうだろうか?

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ブロック塀

これにお面をつけると

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「坊主、またガラス割ったなーー!」

ブロック塀は近所のカミナリ親父になり、古き良き時代を思い目頭が熱くなったりならなかったりするのである。

ではベンチの背もたれはどうか?

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ベンチ

これにお面をつけると

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バーバパパ風

慈愛に満ちたケーシー高峰がバーバトリックでベンチに変身したというメルヘンの世界になった。

あまり座りたいとは思わんが。

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どんな形でも成立するのではないか?

柱状や平面もまったく問題がなかった。つまり、どんな形でもいいのではないか?

たとえば自転車でもものまねは成立するだろうか?

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自転車

お面をつけてみると

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犯罪を見逃さない!

ケーシー高峰にみえるのはもちろん、「見てるぞ!」的な防犯ステッカーのようになるのである。

公衆電話ではどうだろう。

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電話ボックス

これにお面をつけてみると

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なんだかかわいいぞ!

電話機の緑がどことなく黒板を連想させて、違和感があまりない!

そのうえなんだかロボットみたいでかわいいのである。

ブランコではどうか?

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ブランコ

これにお面をつけてみると

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つり輪風ケーシー

この状態でブランコをゆすってみると

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激しく運動中
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器械体操ケーシー

絶妙なバランスで体を支える力強いケーシーをみることができたのである。

自然でもいいか?

これまで人工物ばかりにものまねさせてしまったが、自然にあるものではどうだろうか?

と思いながら歩いていると切り株があった。

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切り株

これにお面をつけてみると

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カオナシ風ケーシー

セニョールセニョリータ!植物にもものまねは可能だ!

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ナチュラルに切り口がこれだったら逃げる

木は大丈夫だった。では花ではどうか?

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これにお面をつけると

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ミッドサマー感

ものまねは成立するが、切り株といい花といい植物にお面はホラー感がでることがわかった。

最後に砂浜ではどうか?

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砂浜

砂浜にお面をつけると

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海水浴場で砂に埋まるケーシー

砂風呂に入るケーシーのものまねを見事に演じてくれたのである。

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満ち潮

この波でお面は壊れました。

思えば遠くへきたもんだ

誰にでもできる簡単なものまねを探していくうちに、似顔絵をかいたお面があれば、あらゆる物にものまねをさせられることがわかった。

ものまねの新たな可能性を発見できてうれしい。

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撮影当初、白衣を来て黒板のまえに立てば誰でもケーシー高峰になれるのではないかと考えていたころには想像もしなかった結果となった。

思えば遠くへ来たもんだ、と言いたくくなる。

ということでこの記事は、海援隊の思えば遠くへ来たもんだを聴きながら書きました。うそです。

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