冷凍食品じゃないと味わえない松屋監修の「キムカル牛めし」を食べてみた

ロケットニュース24

松屋の定番商品にもいろいろあるが、人気の1つとして挙げられるのが「キムカル丼」だろう。何しろ発売されたのは1999年。今から20年以上も前から存在するロングセラー商品なのだ。松屋をよく利用する人なら一度は食べたことがあるのでは?

そんなキムカル丼、実は冷凍食品に姿を変えて世に放たれているのをご存じだろうか。詳しくは「キムカル牛めし」という名前なのだが、こないだ実物を発見したので食べてみることにした。

・ニッスイとのコラボ商品

えっ、冷凍食品で松屋なんてあるの? そう思う人もいるかもしれない。それもそのはず、同商品はネットショッピングをメインとして売られているので、どこにでも置いてあるタイプのものではないのだ。

ちなみに製造しているのはニッスイで松屋とのコラボ商品。「冷凍おにぎり」「シュクメルリ風グラタン」に続く第3弾で「キムカル丼」を冷凍米飯にアレンジして2022年6月4日から販売しているらしい。

価格は公式HPだと580円となかなか強気なのだが、私は都内のオーケーストアで購入して354円だった。マジか、オーケーストア安すぎるだろ!!


・キムカル丼の味を思い出す

さて、冷食を食べる前に「キムカル丼」の味をしっかり頭に刻んでおこう。私は松屋へ行くとついついごろチキやデミハン、モーニングの時間帯なら問答無用でソーセージエッグ定食を食べてしまうクセがある。キムカルの感覚を取り戻さねば……ってことで松屋へ。

あ〜はいはい!


キムカル、思い出しました。甘辛のタレにまみれた肉、そしてそれが染みた白米、そこに決して攻めすぎない酸味と辛さのキムチ……からの〜いつもの味噌汁がついてくるとなれば、そりゃロングセラーの安定感である。うむ、間違いなくウマい!


・キムカル牛めしはどうだ

よ〜し、それでは「キムカル牛めし」の方を食べてみよう。ぶっちゃけ、これ系の商品は外す方が難しい部類に入ると個人的に思っている。米、肉、キムチの三種の神器があれば、冷凍食品であっても十中八九美味しいはず。

作り方は中身を皿に出してラップをかけ、そのままレンチンしたらいいだけ(フライパンでも調理可)。内容量が430gもあるだけに皿はパンパン。あとは火傷に気をつけつつ、サランラップを剥がせば……

ほぅ……!


タレぶっかけ系の米類とどう考えてもウマい見た目しかしていない。ただ、1つ気がかりなのが、580円で買うとなるとそれ相応の味でなければいけないということ。そこのところどうなのか。

そこはかとなく松屋の牛めしの匂いが漂うなか食べてみると、レンチンで作ったのが影響しているのかしっとり系。全体的に甘めの味付けで、たまに主張しすぎないキムチが顔を覗かせるのがいい感じだ。

辛さはほぼないと言ってよく、全体的なバランスがとれていて万人受けしそう。気がつけば全部食べちゃう系の味付けではあるから男性なら430gをペロリだろう。これはなかなかイイかもな……と思う一方で「う〜ん」と首をかしげる自分もいた。というのも……

キムカル丼を食べた後だと、どうしても肉のパンチ力がなさすぎる。しかも、店舗のキムカル丼が並盛550円で提供されていることを考えたら、同商品の580円はちと高め。その価格で買うかと聞かれたら、ぶっちゃけ二の足を踏んでしまう人は少なくないだろう。

そりゃ出来立てと比べたら分が悪いに決まっているかもしれないが、最近の冷凍食品のクオリティを考えるとあと一歩踏み込んでほしかったというのが正直な気持ちだ。もしくはもうちょっと価格を安くするか。


・松屋との距離感次第

とはいえ、無難な美味しさではあるので、580円という価格がただただハードルを上げてしまった感は否めない。消費者が買うかどうかは、松屋との距離感に委ねられるような気がする。すぐに松屋へ行ける環境がない人にとっちゃ嬉しいだろうし、ネットでポチッと買えるのは楽でいい。

あとは松屋が好きでどれくらい「松屋道」を歩んでいるか。松屋の味付け、しかも甘辛系のキムカルイズムが好きな人にとっちゃ好みだと思われるため、一度くらいは金額に目をつぶって食べてみてもいいかもしれない。

参考リンク:松屋フーズ
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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