「全部させて」会見スピーチ30分の予定が約10分オーバー 旧統一教会会長、司会者の注意3度振り切る

J-CASTニュース

   政治と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が問題になる中、教団の田中富広会長らが2022年8月10日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見した。

   発言冒頭、田中氏は「社会の皆様にも、様々にお騒がせしていること」に対して「深くお詫び申し上げます」と頭を下げる場面があったものの、スピーチの大半は教団の正当性の主張に終始。司会者の3回にわたる注意を振り切って、予定よりも9分以上長く話し続けた。


  • 日本外国特派員協会で記者会見した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長


  • 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(写真左)は司会の神保哲生氏(写真右)の3回にわたる注意を振り切って話し続けた。中央は教団の山田達也法務局長

2回目の注意に「全部させてください」

   会見開始時に司会の神保哲生氏が行った説明によると、最初に田中氏が15~20分程度スピーチを行い、冒頭発言は逐次通訳込みで30分程度。その後、25~30分程度の質疑応答が行われるとされた。

   最初の注意はスピーチ開始から22分30秒後。この時点で会見開始から約30分が経過しており、神保氏は「田中さん、そろそろスピーチをまとめていただけますか?」と英語で促し、通訳が日本語に訳した。だが、田中氏はそのまま話し続け、名称変更について政治の影響がないとする主張を展開した。

   6分後に神保氏は日本語で「ミスター田中、田中会長、そろそろスピーチの方を終わりにしていただいて…」と2回目の注意。田中氏は「全部させてください」と応じなかった。 それから10分近く経過し、神保氏は「よろしいですか?田中さん、そろそろ」と3回目の注意をしたが、田中氏は特に反応せずにスピーチを続け、スピーチが終わったのはその1分20秒後だった。事前に準備した原稿を全部読み上げるのにかかった時間は39分20秒だった。

Source