心霊写真ではありません
先日、「ゴールパフォーマンスだけやってみたい」という記事を掲載したが、気にかかっているのが結局フォトショップ(画像加工ソフト)を使ってしまったことだ。
コンピューターを使うとあとからどうにでも修正できるので、興奮の度合いが下がる。
もちろんウェブサイトなのでコンピューターを使わないと成り立たないのだが、今回はせめてフォトショップで画像を切り抜かずにできる合成写真に挑戦してみたいと思います。
※2006年7月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
オーヤマメソッドを使います
当サイトで大山さんが夜のジャングルジムを撮影する際に独自の方法を用いていた(「夜のジャングルジム」)。
・ シャッターを長い時間あけたままで
・ 懐中電灯で対象物を照らす
本人はオーヤマメソッドと命名していたが、この方法で撮った僕が以下の写真である。深夜2時。
夢遊病で日本一周、みたいな写真だがふつうである。ひとりしか写っていない。
シャッターをひらいている時間が長いのでそのあいだに僕が移動したらどうなるか。まずは撮影のようすを早送り動画でどうぞ。
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じっとしているあいだだけ光を当てる(映像が青っぽいのは暗視モードで撮影したから)。こうやって撮影したのが下の写真である。おお、僕が二人になった。
しかし気になるのは光がスポットライトになっていることだ。僕の上半身しか写っていない。懐中電灯のひかりを大きくしたのだが、カメラはそのあたりは意識してくれないようだ。
そういえば大山さんの記事にはこんな記述があった。
> ジャングルジムをなめるようにくまなく照らす
そうだ。光を動かしたほうがいいのかもしれない。懐中電灯を上下に揺らして全身に光を当てるようにしてみよう。まずはまた動画から。
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この工夫で撮れた写真がこれである。
これで分身も自由自在である。夜だったら僕は何人にでもなれるぞ。シャッタースピードを60秒にして1ポーズあたり15秒にした。
ポーズを変えることでストーリーを作ることも可能だ。
スーパーマンに変身するクラークケントをイメージして撮ったのだが、外回りの営業マンの幽霊みたいになってしまった。 「……ちかくに…、寄ったものですから……」
背景のコンクリの模様が透けてしまっている。どんなに会社で「影が薄い」と言われていてもここまでではないだろう。
夜のポルトガル代表
そして前回の企画のリベンジだ。
これらのポルトガル代表チームはすべて合成なしである。
さっきまでスーツだったので、当然この写真を撮るまでのあいだに着替えている。人んちの前でスーツを脱いでいるときに人が来たらどうしようか頭をフル回転させたがいい答えは思い浮かばなかった。そういうタイミングで人に見つかると人生は思わぬ方向に進むのかもしれない。
いや、そんな内省的な話ではなく、サッカーだ。
怖かった
この写真を撮っているときに通りすがりの人に話しかけられた。
「なにやってんの?」
いきなりフレンドリーである。いや、写真でちょっと実験を…、ともごもご説明すると
「なーんだ、XXXかと思ったよー」
と笑って去っていった。XXXの部分はよく聞き取れなかった。いったい何だと思ったんだろう。あ、いま気づいたが
「ワールドカップかと思ったよー」
と言っていたのかもしれない。だとしたら悪いことをした。その彼は街路樹の葉っぱをむしりながら歩いてきたのでちょっと怖かった。
今回の方法なら写真加工ソフトなしで合成写真が撮れるので興味のあるかたはどうぞお試しください。シャッタースピードを長くできるカメラが必要で、それが写真加工ソフトよりも高価なのだがそれはまた別の話だ。