Googleがアプリやゲームの全画面広告やなりすましアプリに関する新たな規制を発表、15秒後も閉じられない全画面広告は原則禁止に

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Googleが2022年7月27日、ゲーム内で表示される全画面広告(インタースティシャル広告)やその他の企業・政府機関・人物になりすましたアプリなどを規制するため、新たな開発者向けGoogle Playポリシーを発表しました。Googleは一連の変更を通じて、ユーザーのセキュリティとアプリのエクスペリエンス向上を目指しているとのことですが、一部の変更はプライバシー重視の検索エンジンを開発するDuckDuckGoの「アプリによる追跡ブロッカー」などの機能に影響が出る可能性があると指摘されています。

デベロッパー プログラム ポリシー: 2022年7月27日のお知らせ – Play Console ヘルプ
https://support.google.com/googleplay/android-developer/answer/12253906


Google announces new Play Store policies around intrusive ads, impersonation and more | TechCrunch
https://techcrunch.com/2022/07/28/google-announces-new-play-store-policies-around-intrusive-ads-impersonation-and-more/

Google’s new Play Store rules target annoying ads and copycat crypto apps – The Verge
https://www.theverge.com/2022/7/28/23282447/google-android-play-store-policy-unskippable-ads-rules

Play Store lays out new rules to curb intrusive full screen ads
https://www.androidpolice.com/play-store-lays-out-new-rules-to-curb-intrusive-full-screen-ads/

Googleが発表した新たな変更は以下の通り。

◆アプリやゲームで表示されるインタースティシャル広告
Googleは新たなポリシーで、アプリを最初に読み込んだ時やアクティブなゲームのプレイ中、コンテンツのスクロール中など、アプリにおける通常のインタラクションをさまたげる「予期しない方法」で全画面広告を表示することを禁止しています。また、15秒以内に閉じることができない全画面広告の表示も禁止です。


なお、このポリシーはアプリやゲームを妨げないバナー広告やコンテンツに組み込まれた広告には適用されません。また、ゲーム内報酬の獲得や追加機能の解除などを目的として、ユーザーが明示的に広告視聴を選択した場合は、15秒以上の全画面広告を表示させることが可能とのこと。このポリシーは2022年9月30日に発効となり、開発者はそれまでに対応する必要があります。

◆政府・企業・個人になりすますアプリ
Google Playから不正ななりすましアプリを排除するため、新たに「実際には無関係の政府・企業・個人・別のアプリとの関係をほのめかし、ユーザーを誤解させるようなアプリ」が明示的に禁止されました。Googleが例示したものを見ると、もともと存在するアプリアイコンをアレンジしたものや……


仮想通貨のウェブサイトやTV番組のキャラクターを無断でコピーし、ユーザーに関係があると誤認させているものが禁止されたことがわかります。このポリシーは8月31日から発効となります。


◆健康に関する誤報
Googleは健康に関する誤情報の取り締まりの一環として、「医学的な統一見解に矛盾する、またはユーザーに害を及ぼす可能性がある、誤解を与えるような効果効能をうたうアプリ」を8月31日から禁止します。特にワクチン関連の誤情報や未承認の有害な治療法、LGBTQの人々に対する転向療法などの例が挙げられています。

◆サブスクリプションの解約
Googleは9月30日以降、サブスクリプションの管理または解約する方法を明確に開示し、オンラインで簡単に解約する方法にアプリからアクセス可能にすることを定めています。この要件を満たすには、「Google Playの定期購入センターへのリンク」または「解約手続きに直接アクセスできるリンク」を、アプリのアカウント設定に追加すればOKとのこと。

◆FLAG_SECUREの尊重
FLAG_SECUREはパスワードやアカウントデータ、著作権で保護されたコンテンツなどがキャプチャされるのを防ぐため、アプリにおけるスクリーンショットや録画を防ぐフラグです。セキュリティおよびプライバシー保護のため、Googleは11月1日以降、Google Playで配信されるすべてのアプリに対しFLAG_SECUREを尊重し、回避する手段を提供してはならないと定めています。

◆監視アプリの要件
Google Playでは従業員または子どものみを対象とした監視アプリの配信が許可されていますが、11月1日以降は追跡アプリがGoogleに対して機能を明示的に表明することが求められるほか、追跡機能をユーザーに対して隠すことが禁止されます。

◆アプリ内に組み込まれたVPN
一部のアプリは、アプリ内に組み込まれたVirtual Private Network(VPN)を用いてリモートサーバーにアクセスしていますが、11月1日以降はユーザー情報の収集や収益化の操作を目的としてVPNを使用することが禁止されます。DuckDuckGoはVPN接続を用いてGoogleやFacebookのトラッカーをブロックする保護機能を導入していますが、新たな規制によってこの機能に影響が出る可能性があるとのことです。

GoogleやFacebookなどのトラッカーをブロックするプライバシー保護機能をDuckDuckGoのAndroid版アプリが導入 – GIGAZINE


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