AmazonとMetaの年間ロビー活動費が計40億円以上に達し過去最高記録を樹立

GIGAZINE
2022年01月24日 16時00分
メモ



Facebookの運営会社のMetaとAmazonが、2021年に国会や政府で行ったロビー活動費がそれぞれ2000万ドル(約22億円)を超え、両社のロビー活動費の年間記録を更新していたことが分かりました。

Amazon, Meta report record lobbying spending in 2021 | TheHill
https://thehill.com/business-a-lobbying/business-a-lobbying/590788-amazon-meta-report-record-2021-lobbying-spending

Amazon, Meta set lobbying spending records in 2021 as Apple’s decreased | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/01/21/amazon-meta-set-lobbying-spending-records-in-2021-as-apples-decreased

2022年1月20日にアメリカの連邦議会に提出された資料によると、Amazonとその子会社が2021年に行ったロビー活動の予算は約2030万ドル(約23億1000万円)で、Metaは2010万ドル(22億8000万円)だったとのこと。この金額は、両社が2020年に支出したロビー活動費を約7%上回っており、いずれも過去最高額でした。

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アメリカの議会では目下、プラットフォーム上で自社製品を優遇することを禁止する「American Innovation and Choice Online Act(アメリカのイノベーションと選択のためのオンライン法)」についての議論が進められており、ロビー活動費の増大はこの法律の改廃を目指した動きの活発化を反映したものだとみられています。同法は1月20日に上院司法委員会を通過しましたが、議員の中には「最終版には業界寄りの変更を加えることを支持する」と表明している人もいます。

政治資金調査団体・OpenSecretsの調査によると、AmazonとMetaは個別の企業としては最も多くの費用をロビー活動に充てている企業の上位2社になっているとのこと。両社は、ロビー活動を専門とする企業数十社と契約し、政治の場にバイデン政権の幹部や議会の指導者と親しいロビイストを送り込んでいると報じられています。

立法府での活動に巨額の費用をつぎ込んでいるアメリカ企業は2社だけではありません。Googleの親会社であるAlphabetは、2021年に960万ドル(約11億円)の費用をかけてロビー活動を展開しました。960万ドルという額は過去最高額ではありませんが、2020年の支出額からは27%も増加しています。

一方、2021年のAppleのロビー活動費は650万ドル(約7億4000万円)で、2020年の670万ドル(約7億6000万円)から微減しました。しかし、金額はほかのハイテク大手を下回っているものの、Appleは前述の法案に対し「何百万人もの人がマルウェア攻撃を受けることになる」との声明を発表し、ティム・クックCEOが議員に電話で直談判して懸念を伝えるなど、他社にひけをとらず積極的な活動を展開しています。

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また、アメリカでは州レベルでもApp Storeを対象とした独占禁止法関連法案が議論されていますが、Appleが展開してきたロビー活動の効果により、2021年だけでジョージア州・アリゾナ州・ノースダコタ州などの地域でそれらの法案が立ち消えになりました。

4社とは少し違った立ち回りを見せているのが、Microsoftです。同社が2021年に支出したロビー活動費はAlphabetやAppleを上回る1020万ドル(約11億6000万円)で、2020年から約8.4%増加しています。2021年には、超党派の議員らによってGoogle・Apple・Facebook(現Meta)・Amazonを狙い撃ちにした独占禁止法改正案が発表されましたが、Microsoftは同法案の対象から外されたことで、議会からの追及をかわすことに成功しました。

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