その昔、私(佐藤)は着るもののすべてをユニクロで揃えていた。ユニクロが自社製品を「ライフウェア」と称する通り、ユニクロで生活していたといっても良いだろう。あることをきっかけに、一切買わなくなったのだが、どうしてもコレだけはお世話にならざるを得ない。
それはパンツ(下着)である。結局パンツはエアリズムを選んでしまうんだよなあ……。
・2015年のあの日……
2015年頃の私は「完全ユニクロおじさん」だった。インナーもアウターもジーパンもパンツも靴下もすべてユニクロ。服を買うのにあちこち歩き回る必要はない。すべて1軒のユニクロで完結していた。
そんな私が脱ユニクロを誓ったのは、上司のYoshioがきっかけだ。振り返ると、当時のユニクロ製品は今ほど洗練されてはおらず、ただ安いだけのブランドだった。私の姿を見た彼は、その時にこう言ったのだ。
Yoshio「俺もユニクロ着るけど、普通どこかに違うモノを入れるって。せめてアウターやトップスは変えるでしょ。なんで全身ユニクロ?(笑)」
何を着ようが自由じゃないか。たとえ上司といえども、着ているものにまでケチをつけられる筋合いはない。大いに憤ったけど、この時はユニクロと決別を果たすまでには至らなかった。
・2019年、ついに別れの時が来た
問題はその4年後、2019年である。この頃になると世間の風向きはずいぶん変わっていて、ユニクロ人気がかなり高まっていた。モノによっては人気過ぎて入手困難になるものさえもあったのだ。あのユニクロがだよ!
その時のYoshioの姿はなんと全身ユニクロ! まさかの逆転現象が起きてしまっていた。ウソだろ! あんだけ人のことをバカにしたのに!!
この時に私は誓ったのだ、「もうユニクロの世話にはならん」と。ユニクロが悪いんじゃない、Yoshioが悪いんだ。許せ、ユニクロ……。
・エアリズムボクサーだけは
だが、完全に決別しきれなかった。あれからもひそかに世話になり続けているものがあった。それがエアリズムのボクサーパンツだ。これに代わるパンツを見つけられずに、同じパンツを数年レベルではいている。
このパンツ、サラリとしたはき心地で通気性が良くて蒸れにくい。しかも傷みにくいので買い替え時期がわからずにはき続けてしまうのだ。気が付けばゴムの部分がくたびれて来ている。
そろそろ買い替え時期かと思い、久々にユニクロへ。やっぱりこれが安定したはき心地なんだよねえ。収まりが良いというか、落ち着くというか……。
ちなみに旧モデルは商品タグが縫いつけるタイプのものだったけど、現在(2022年7月)のモデルはタグがプリントされている。ささやかな変化だけど、これははき心地がさらに良くなった証といえるだろう。ヒラヒラしたタグを嫌う人、結構いるからね。
ということで、ユニクロのエアリズムパンツだけは認める! いっそ、ユニクロの下着専門店を作って欲しいくらいだ。
なお、Yoshioはトランクス派なので、エアリズムボクサーのはき心地の良さを知らない。彼がそのすばらしさに気づく日はきっと来ないだろう……。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24