名古屋の「100m道路」を測った

デイリーポータルZ

全国に三本しかない、「100m道路」と呼ばれる道路。
それが名古屋に二本ある。「久屋大通」と「若宮大通」だ。

道幅が約100mなのだそうだが、本当だろうか。

100m道路の道幅を測ってみることにした。

広すぎて先が見えない道路

ひとつめは名古屋の中心街、栄を通る「久屋大通」。
久屋大通は、車道と中央分離帯で構成された道路である。

広すぎる中央分離帯は緑地化されていて、飲食店が立ち並ぶほか、テレビ塔まで建っている。にぎやかな道路だ。
名古屋市 栄のランドマーク テレビ塔とオアシス21。今回の撮影で唯一見上げて撮った写真。
久屋大通の交差点。車で来るときは直進だけで移動したい。

この広い車道を歩くのは気分が良さそうだが、命が惜しいので手前の歩道で測る。

100m道路の横幅は、中央分離帯の先の横断歩道を渡り切ったところまでとする。遠過ぎて見えないが。
陸上部になった気分で行くぞ!

中央分離帯だけで70m

信号の変化と、人通りを気にしながらなるべくまっすぐ進む。

テレビ塔を横目にコロコロ……。
テレビ塔を横目にコロコロ……。

その結果は!

ババーン!99m!

だいたい100mであることを確認!

99mなら100m道路と言っていいだろう。でも、ちょっと惜しい気もする。
今度はUターンして細かく測ってみることに。
中央分離帯には公園がある。「久屋大通公園」のモニュメントがある位置が、ちょうど50m。道路のど真ん中に配置されているのだな。

改めて測ってみたところ、中央分離帯の幅が約70m、両側の横断歩道部分は約15mずつであることが判明。
車道の狭さと中央分離帯の広さとで二重にびっくりする。

久屋大通公園内はこんなかんじ。遊歩道と芝生、店舗のあいだに水を張っている。70m幅って想像より広い。50mトラック+20mと思うと狭く感じるのに。
久屋大通の最南端、若宮大通(後述)との境界では106mの記録がとれた。
ゲームで高得点を叩き出したような気分。

 

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もうひとつの100m道路 若宮大通

ふたつめも測ろう。T字形に久屋大通と隣接した道路、若宮大通だ。
久屋大通がだいたい100mだったのだから、若宮大通も100mだろう。そう信じて挑む。

ちょうど久屋大通と交わる「若宮大通久屋交差点」から見た、若宮大通だ。
横断歩道を渡った向こうがわまでが約100mのはず。
肩紐がやたらずり落ちることを除けば順調。
先を進む車輪を見つめながら歩くのは、犬の散歩でもしている気分である。

こちらもあっという間に渡り切った。
さて、若宮大通りの横幅は……?

93m!

誤差にしてはやや厳しい数値だ。測り直しても大きな変化は見られなかった。

93mでも、道路にしてみればかなり長いほう。91m、92mよりも100mに近い。
でも、四捨五入したら「90m道路」じゃないか……。

リベンジ 若宮大通

若宮大通のポテンシャルを信じたくて、当初は予定していなかった吹上へとやってきた。
吹上は、さっきの若宮大通久屋交差点から東へ2.5kmほど移動した先にある。

GoogleMapで若宮大通りの両端を目視し、広く見えたほうのエリアである。
実際に差があるのかどうかはわからない。気持ちの問題である。

GoogleMap上で広く見えたほうの最寄駅、吹上駅。
先ほどの地点とくらべてこざっぱりしているが、やはり先は見えない。
人も車も少なくて移動しやすい。緊張の第二ラウンド……。
結果は94m!

微妙な結果だ。

先ほどと比べて1mも伸びたと喜ぶべきか、1mしか違わなかったと落ち込むべきか悩む。

歩道の外を測ることができたら、95mは堅かった。

それでも二本の道路の距離は確認できた。これからは晴れやかな気持ちで100m道路を渡ろう。

だいたい100mの道路

なお、「100m道路」残りの1本は広島にある。
広島に住んでいる人からの測定報告をお待ちしております。

10車線(片側5車線)の道路、伏見通りの幅は40mでした。

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