2022年5月4日に公開されたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」の戦闘シーンがゲーム開発者のStephen Ddungu氏が作成中のゲームのアクションをパクったのではとSNSを中心に話題になっていると、海外ゲームメディアのKotakuが報じています。
Black Dev Says It’s ‘Highly Probable’ Doctor Strange Sequel Fight Scene Copied His Game
https://kotaku.com/doctor-strange-marvel-sword-symphony-tiktok-game-fight-1848937466
事の発端は、Ddungu氏のTwitterに寄せられた「ドクター・ストレンジの最新作はあなたの作品の中で最も評価されている音楽で戦うあのゲームの設定を盗んだのでしょうか?」というツイート。
Hey, did @DrStrange steal your entire musical fight premise for the most highly lauded part of their new movie?
— elizabeth.ai (@eIizabethai)
この「音楽で戦うあのゲーム」は、Ddungu氏が開発中のミュージカルアクションRPG「Sword of Symphony」を指しています。Sword of Symphonyは魔法の剣を使って敵を倒すというアクションRPGで、華やかな戦闘時のエフェクトとアクションに合わせて流れるメロディの斬新さから、すぐさまゲームコミュニティで注目を集めることとなりました。
Sword Of Symphony – Announcement Teaser – YouTube
[embedded content]
開発者のDdungu氏はSword of Symphonyについて、キングダムハーツやファイナルファンタジー、NieR:AutomataなどのいわゆるJRPGからインスピレーションを得たと発言しています。なお、開発の進捗はTwitterやTikTok上で報告されており、公開した動画の中には数百万回以上再生されたものもあります。
@stephen_ddungu I blew up on the @gamedevblaster page before I even had a TikTok account, so here I am ???????? #gamedev #b3d #indiegame #animation #vfx #swordofsymphony ♬ original sound – stephen_ddungu
一方、2022年5月に全世界で公開された「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」には、キャラクターが四分音符などの音楽記号を繰り出して戦うシーンがあるそうです。そのため、この作品を見たゲームファンの間で「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスの戦闘シーンはSword of Symphonyのアクションをパクったのでは?」という疑念が沸き上がっているというわけ。
あるTwitterユーザーは「私はドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスを見てSword of Symphonyのアクションを思い出しました。率直に言って、2つの作品のアクションシーンが持つ類似性はあまりに印象的なので、開発者が良い弁護士を雇って訴訟を引き受けてもらえることを願っています」とまでツイートしています。
just remembered the symphony fight in dr. strange and the multiverse of madness and frankly i hope this kid can get a really good lawyer to take on his case because my god the similarity is STRIKING pic.twitter.com/eOpSnrHZkx
— devon of nine (@dynamofire)
他にも複数のTwitterユーザーが「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスはSword of Symphonyのアクションをパクった」とツイートしており……
Bro I think Dr. Strange jacked your idea ????
— Samurai Shadow (@SamuraiShadow2)
Bruhhhhh I literally just watched it and instantly was like uhm yeah they stole this man’s game.
— shut up goblin????i don’t know you???? (@stellarkayaos)
Ddungu氏のTikTokアカウント上にも、同様のコメントが複数寄せられています。
さらに、ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスはSword of Symphonyがインターネット上で話題となった2021年8月以降に再撮影が行われたと報じられており、この中で自身のアイデアがパクられたとDdungu氏は主張しています。
なお、Ddungu氏は自身のTwitter上で「このような記事で私が取り上げられる時、メディアは『実際に私が話した内容』ではなく、彼らが言いたいことを書く機会として私を利用しているように感じます。また、私が黒人であるという事実は、今回の出来事と何のかかわりもないはずです」とツイートし、自身の見解がKotakuに利用されたと主張しています。
I feel like when articles like this write about me, they use it as an opportunity to write what they *want* me to say, and not what I *actually* say ????????♂️
Also Kotaku, this has nothing to do with the fact I’m black.
— Stephen Ddungu (@Stephen_Ddungu)
さらに、「こんにちは、Stephen Ddunguです。まずはジェレミー(Kotakuの記事を書いたライター)、率直に言ってあなたがこの問題を人種問題にすり替えようとしていたとは知らなかったですし、非常にがっかりしています。2021年8月に私のSword of Symphonyがインターネット上で話題になり、その後、ディズニーが2021年前半に撮影が終了していた『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の一部のシーンを2021年11月に再撮影するとインタビューで語ったため、音符を使ったアクションシーンがパクられたのなら、このタイミングで撮影された可能性が高いと考えています。そのため、ソーシャルメディア上で多くの人が『私のアイデアをドクター・ストレンジがパクった』と言うことは理解できます。また、音楽を武器にするアクションは新しいコンセプトではありませんが、そのコンセプトをどのように表現したのかが、私の作品のオリジナリティであると考えており、多くの人の注目を集めることにつながったと感じています。なお、音楽で戦う作品としてはソニック・アンダーグラウンドやカンフーハッスル、No Straight Roads、Soundfallなどを例として挙げることができます。私が言いたいのは、マーベルは音楽で戦うというコンセプトをもっとユニークに表現することができたはずだということです。しかし、マーベルは非常に多くの人々が私の作品に非常に似ていると感じるようなものを作り出してしまいました」と述べ、何のかかわりもないはずのDdungu氏の人種を持ちだしたKotakuの記事構成に疑問を呈しながら、ドクター・ストレンジが自身のアイデアを模倣したという考えに賛同しています。
For those who want to hear my real stance on it, here it is.
(I doubt they’ll approve my response to their article anyway ????)
(2/2) pic.twitter.com/LvbZxS3YJm
— Stephen Ddungu (@Stephen_Ddungu)
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