ネギ坊主がうまい

デイリーポータルZ

ネギ坊主がうまいんですよ。

そろそろ初夏ですね。ネギに薹(とう)が立ってネギ坊主ができる季節です。

これができるとネギとして食べるには硬くなってしまいますが、私はこのネギ坊主が好物です。

これがネギ坊主です

ネギ坊主とは、ネギの種になる部分のこと。小さな蕾の集合体を食べます。

八百屋さんなどで売られているネギは、農家の方がネギ坊主のできる前に収穫するので、あまり目にする機会はありません。

でも家庭菜園をやっていると、気が付くとたくさんできています。

気温が上がってくるとネギ坊主が大量発生しがち。
このくらいが食べ頃。
ありがたく収穫しましょう。

ネギ坊主はネギの食べ頃が終わったサインなのでがっかりすべきところですが、ある時このネギ坊主を食べてみたら美味しかったので、出現がちょっと楽しみになりました。

これはちょっと育ちすぎかな。でもまた食べられる。
収穫しなで放っておくと、袋が破れて花が出現。
パカーン。
満開。
種ができました。タンポポの綿毛みたいに飛んだりはしません。
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ネギ坊主はおいしいよ

ネギ坊主の食べ方は、刻んで薬味にしたり、そのまま炒めたり、好きにしましょう。正解などありません。

ネギよりもパンチ力があり、でもニンニクほどは強くなく、好ましい青臭さとほろ苦さがあるんですよ。

行者ニンニクや葉ニンニクが好きな人なら、気に入る食材だと思います。

刻むと袋の中から若い種が出てきます。これが薬味にいいんですよ。
中国のたまり醤油と葱油で和えた麺の薬味に。冷ややっことかにもいいですね。
ちょっと多めの油でネギ坊主を炒めて、ネギ坊主は一旦取り出して、この油で具を炒めて、仕上げに混ぜて味付けをする。
ちょっと癖のある具が合う。これは豚のハツ。肉だけで炒めるよりも明らかにうまいんですよ。
ピザ、チャーハン、天婦羅、焼き鳥、カレー、パスタ、麻婆豆腐など、いろいろ使えます。

以上、「普通の野菜の変わった部分はおいしい」のコーナーでした。他にもいろいろありますよ。

ネギ農家や家庭菜園でネギを育てている人が身近にいたら、ネギ坊主をもらって試してみてください。僕は好きです。

一般流通では見かけませんが、道の駅などの直売所なら売られていることもあるようです。美味しいですからね。見かけたら買いです。

ニラにできるニラ坊主も、上品な甘みがあってうまい。

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