ノートPCに標準搭載されているACアダプタの多くは大きくて、重い。せっかくノートPC自体が1kgを軽々下回っていても、ACアダプタが重ければ台無しだ。そこで最近注目を集めているのがサードパーティ製USB充電器。特にGaN(窒化ガリウム)を採用した製品は非常に小型&軽量。中には30Wで約34gという製品も登場している。
現在発売されているノートPCの多くは、Thunderbolt 4やUSB Type-C端子が本体への給電に対応しており、サードパーティが販売しているUSB Power Delivery(PD)対応充電器により充電できる。つまり標準同梱のACアダプタからUSB PD対応充電器に切り替えることで、荷物の重量を大幅に減らせるわけだ。
なお、購入するさいに重視するべきポイントは最大出力。今回、Core i9-12900H/GeForce RTX 3070 Tiを搭載する「ROG Zephyrus M16」で試してみたところ、最大45W出力のUSB PD対応充電器では充電できたが、最大30W出力の製品ではタスクバーの充電アイコンが表示されなかった。利用するノートPCのスペックに合わせて、今回紹介している6製品の中からUSB PD対応充電器を選択してほしい。
Anker GaN IIシリーズで最もコンパクトAnker「711 Charger」
約32×28×27mm(幅×奥行き×高さ)、約34gと非常にコンパクトかつ軽量なUSB充電器。AnkerのGaN採用充電器の第2世代「Anker GaN II」採用製品で、スイッチング周波数を高めて電子部品を小型化し、基板部品の立体配置、回路構造の最適化によりさらなる小型化を実現した。最大出力は30Wだが、スマートフォンやタブレット、MacBook Airなどであれば急速充電できる。マイナスポイントはプラグを折り畳めないことだ。
卵より小さいボディながら最大出力45WCIO「NovaPort DUO 45W」
約45.5×36×28mm(同)と卵より小さいボディサイズながら最大出力45W、2ポート搭載を実現したUSB充電器。プラグを折り畳めば前述の「Anker 711 Charger」とほぼ同じ長さだ。単ポートでは最大45W、2ポート同時の場合には20W+20Wで出力できる。本体表面には粗いシボ加工が施されており、多少ラフに扱っても傷が付きにくい。カラーはブラックとホワイトの2色から選択可能だ。
65W対応でWindowsノートPC用としてもピッタリAnker「Nano II 65W」
最大出力65Wながら約44×42×36mm(同)のコンパクトボディを実現したUSB充電器。M1搭載「MacBook Pro」であれば2時間20分で満充電可能と謳われている。65WのACアダプタを同梱している多くのWindows搭載ノートPC用としてもピッタリだ。Anker独自技術の「PowerIQ 3.0(Gen 2)」はUSB PDとの互換性を高めつつ、Qualcommの「Quick Charge」もサポート。対応スマートフォンで急速充電が可能だ。
最大出力、同時充電数、携帯性のバランスがいいAnker「PowerPort III 3-Port 65W Pod」
USB Type-C×2、USB Type-A×1と端子を3基搭載した最大65W出力のUSB充電器。USB Type-C 1基なら最大65W出力が可能で、ほかの端子に端末を接続した場合には45W+20Wや40W+12W+12Wなどさまざまな組み合わせで充電できる。Anker Nano II 65Wより奥行きは長いが、ボディは細身。ポケットのサイズによっては本製品のほうがかさばらない。最大出力、同時充電数、携帯性のバランスがとれたUSB充電器だ。
最大出力100Wに対応、QC5をサポートBaseus「CCGAN100CS」
端子はUSB Type-Cが1基ながら最大出力100Wに対応したUSB充電器。USB PDだけでなく、Qualcomm「Quick Charge 5(QC5)」もサポート。100Whバッテリを搭載する16インチMacBook Pro(2019)を約2時間でフル充電、4,500mAhバッテリを内蔵する「Nubia RedMagic 6」を5分で50%まで充電できると謳われている。eMarkerチップを内蔵している1.5mのUSB Type-C to Type-Cケーブルが同梱されている点もうれしいところだ。
最大4台の機器を同時充電できる多端子モデルUGREEN「PD充電器 100W」
USB Type-C×3、Type-A×1と4基の端子を備えた最大出力100WのUSB充電器。USB Type-Cのうち上2つが最大100W、3つ目が最大22.5Wの充電に対応している。4ポート同時に接続した場合には、最大出力は45W+30W+10.5W+10.5Wとなる。ボディは約69×69×33mm(同)/約235gとやや大きく重めだが、プラグは収納可能。旅行などで複数台のデバイスを同時に利用、充電したいときに重宝する製品だ。
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