KDDI総合研究所とオトバンクは4月26日、オーディオブック制作のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する共同研究契約を締結したことを発表。オーディオブック制作の効率向上を目的として、オーディオブックに特化した版権者と制作者をマッチングする制作管理プラットフォームを開発し、実証実験を行う。
このプラットフォームでは、DXによるオーディオブック制作管理のワンストップ化、受発注手続きのシステム処理、版権者(出版社、作家、他の版権者を含む)と制作者(声優、制作会社、他の制作者を含む)のマッチング機能を実現することを目的としたもの。
各プレイヤーがアカウント申請するにあたり、登録が必要となる情報を定め審査を実施。また、利用者アカウントの与信管理や進捗共有、品質管理などの機能を具備し、利用者とコンテンツの質を確保する。オープンかつ信頼性が高いプラットフォームを構築することで、より多くの出版社や制作会社のオーディオブック市場への参入を促し活性化を図るとともに、声優・ナレーターの需要拡大を促進する。
実証実験は、5月中旬から段階的に実施。プラットフォームを用いたコンテンツ制作の効率向上・品質確保・リスク回避の効果や改善点を検証を行う。具体的には、アカウント申請時の情報登録・取り扱いの許容度、アカウントの審査条件や与信基準の妥当性、コンテンツ制作に必要なオンライン受発注機能や進捗管理機能による工数削減・品質確保の効果を検証する。
実証実験に参加する出版社、制作会社、声優・ナレーター(所属事務所を含む)とともに、効果検証に取り組む。これらの取り組みを通じて、オーディオブック市場の活性化を促し、誰もがより手軽に本を楽しめる社会の実現を目指すとしている。