Micron、GeForce RTX 3090 Ti向けにGDDR6Xを出荷

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GDDR6X

 米Micron Technologyは12日(現地時間)、GeForce RTX 3090 Ti向けに16GbのGDDR6Xメモリを出荷開始したことを発表した。

 GDDR6XメモリはMicronの独占供給となっており、最高で21Gbpsという業界最高の転送速度を実現。従来品の8Gbps品と比較して容量密度が2倍となり、性能が15%向上した。なお、将来的には24Gbpsまで引き上げるロードマップも確立されている。

 GDDR6XはPAM4信号転送技術を用いることで、広く使われているGDDR6と比較し高い電力効率を達成している。PAM4は、電圧の高低の2つの状態で0と1を表す(NRZ方式)のではなく、4つの異なる信号レベルで0と1の状態を1ペアにエンコードして送信するため、同じ周波数であれば転送速度が2倍となる。

 対応する電圧のレベルが増えるため、正しくデータを送受信する仕組みが必要となる。そのためGDDR6Xでは各I/Oとデータバス反転(DQ/DBI)ピンに、3つの入力サブレシーバを設け、基準電圧は内部で生成し、それぞれのピンにあるサブレシーバーの電圧はプログラマブルとすることでこの問題に対処している。

 その一方で、必要とされる転送速度が3Gbpsに満たない場合、「RDQS(read strobe mode)」というモードに切り替えられ、PAM4の代わりにNRZを用いたり、周波数を下げることで省電力化を図っている。

GDDRメモリの比較

PAM4では1つの信号で2bitのデータを転送する

NRZとPAM4の比較。4つの電圧レベルの高さで、00、01、11、10という2bitずつのデータを1回で転送できる。なお、01と10が隣接して割り当てられていないのは、仮に1レベル誤った場合に2bitのエラーとなってしまうためで、エラー率を少しでも減らすための工夫

低速で需要を満たせる場合は、RDQSモードに切り替えて消費電力を削減する

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