ワークマンの売り場で、真空ハイブリッドコンテナ(税込2500円)を発見した。
覚えているだろうか。以前砂子間記者がワークマン本社を訪れた際、「人気過ぎて買えない」と紹介された商品である。しかも、リニューアルされてデザインが可愛くなっている!
ユーザーとして気になるのは、ハイブリッドコンテナの保冷能力がどれほどのものかという点。さっそく購入し、気温40度を超える過酷な環境の中で実験してみたぞ!
・使い方は簡単
真空ハイブリッドコンテナのカラバリはブラック、ブラウン、グレーの3色。筆者が購入したのはグレーだ。
ワークマン公式サイトによると、グレーはオンラインショップ限定ということなのだが……なぜだろう? 筆者は実店舗で購入できた。ちょうど欲しい色だったのでラッキーだな。
フタにはロック機能が付いている。
持ち手が中央よりもCLOSE側にあると、ロックがかかる。中央よりもOPEN側へ動かせば、ロックが解除される。
仕組みはこんな感じだ。
持ち手が中央よりもCLOSE側にあるときは、爪がフタの凸に引っかかるようになっていて、
OPEN側へ動かすと、外れる。
単純だが、ロックの機能としては優秀。ひっくり返そうが揺らそうが、持ち手を動かさない限りはフタが開くことはなかった。
・500mlペットボトルが4本入る
真空ハイブリッドコンテナの容量は4.6L。具体例を示すと、500mlサイズのボトルや瓶が4本入るサイズだ。
一方、1Lサイズのペットボトルを入れるとフタが閉まらなかった。測ってみたところ、中に入れられるのはおおよそ直径16cm、高さ20cmまでだ。
・灼熱の車内で実験してみた
筆者が実験をしたのは3月下旬。暑いというよりは、春の陽気でポカポカ気持ちが良いぐらいの気温である。
日陰の気温は19度。過ごしやすい!
真空ハイブリッドコンテナの能力を試すためには、なるべく過酷な環境が欲しい。大げさに言えば、氷を置けば10分と持たないような場所が良いのだ。
そこで実験の舞台に選んだのは、車の中!
直射日光を浴びた車の中って、サウナみたいに暑くないか? ということで、試しに晴れの日に車内の温度を測ってみたところ……
42度。
…………え、42度!? 嘘だろ!?!?
暑いとは思っていたが、さすがに40度の大台に乗るとは思っていなかった。実験としては十分過ぎる環境だ。
──それにしたって、春で42度。真夏になったらどうなってしまうんだろう? 考えるだけでウンザリだな。
・5時間放置したガリガリくんの状態は…
ということで、近所のスーパーでガリガリ君5本を購入し、
真空ハイブリッドコンテナの中に入れる。内部の空気がぬるいのが気になったが、今回はあえて保冷材を使わないことにした。
フタを閉めて助手席に置けば、実験開始だ!
コンテナの表面は、すでにカイロのように暖かくなっている。
それにしても……暑すぎる。
車内に残ると熱中症になりそうだったため、ここで筆者は撤退することにした。なお安全のため、1時間に1度は車内に戻って気温をチェックしたぞ。
そして、5時間後……
夕方の車内温度は24度。日が暮れてマシにはなったが、日中の余韻でまだまだ暑い。
さっそく自宅に持ち帰ってフタを開けてみると、フワッと冷たい空気を感じるではないか!
あれだけ暑い中で放置していたのだから、すっかりぬるく温まっていると思っていた。これは期待ができるかもしれない!
さて、肝心のガリガリ君の状態は……
原型を保っている!!!!
ところが、ガリガリ君を持ち上げようとした時、事件は起きた。
あれ!?!?
めちゃくちゃ柔らかい!!
溶けちゃってるぅぅううう!!!!
・当たり前のことに気が付いた
残念なことに、ガリガリ君は自重に耐えられないほど柔らかくなってしまった。知覚過敏の筆者にとっては有難いのだが、実験としては単純に「溶けた」という結果だ。
……しかしながら、真空ハイブリッドコンテナには十分な保冷能力があったと確信している。
なんていったって40度を超える気温の中、5時間も棒付きアイスが原型を保っていたのだから。保冷能力が低いクーラーボックスであれば、とっくに液体になっていたはず。
思い返せば、ガリガリ君を投入したとき、真空ハイブリッドコンテナの内部はぬるかった。
おそらく、ぬるい空気が冷えるまでの時間で一気に溶けてしまったのだろう。クーラーボックスを効果的に使うには保冷材が必須という、当たり前のことにようやく気が付いたのであった。
──ともかく、不利な条件の中でもガリガリ君が溶け切らなかったのは事実。2500円という安すぎる価格にもかかわらず、真空ハイブリッドコンテナの実力は本物であった。
ちなみに筆者がこの記事を書いている4月1日時点では、ワークマンオンラインショップにはまだ在庫がある。気になる方は、これからやってくる夏に備えて早めにチェックしてみて欲しい。
参考リンク:ワークマン 真空ハイブリッドコンテナ
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.