[ブックレビュー]「内なる子ども」の存在を理解する–「『本当の自分』がわかる心理学」

CNET Japan

 「本当の自分」とはどんな存在なのかと考えたことがある人は多いだろう。しかし、明確な答えが出ないまま、仮面をかぶって日常生活を生きているケースもあるのではないだろうか。また、罪悪感を抱いてしまい親密な人間関係を築くのが難しいといった悩みを抱えている人もいるのではないか。

 実のところ、人間の行動は「無意識」の部分から生まれており、「無意識」は幼少期に形成され、個人の考え方や行動を大きく左右している。思考・行動パターンをリセットし、人生の悩みを解決していくための方法を体系的に示したのが、世界150万部超えのベストセラーである本書だ。

 著者は、「無意識」のなかにある「内なる子ども」の存在に目を向けることが大事だという。どんな人も子ども時代に何かしらネガティブな刷り込みを受け、傷を負っている。それが後の人生で自分の成長や他者との関係を妨害するのである。その傷を受け入れ、ある程度癒すことができれば、自己理解が進み、「内なる子ども」を心のよりどころにできるという。

 心理学者であり心理療法士として活躍してきた著者は、そうしたメカニズムとともに、過去の自分を癒してより良く生きていくための方法を優しく語ってくれる。仕事や人間関係の悩みを抱えている方、「自分を変えたい」と思うすべての方に手にとっていただきたい1冊である。

今回ご紹介した「『本当の自分』がわかる心理学すべての悩みを解決する鍵は自分の中にある」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。

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