【A】ステルス機能が有効になっているかもしれません
Wi-Fiには、接続するアクセスポイントを識別するための仕組みとしてSSID(Service Set Identifier)と呼ばれる仕組みがあります。アクセスポイントに割り当てる、名前のようなものと考えればよいでしょう。
なお、SSIDではなく、ESSID(Extended Service Set Identifier)と呼ばれることもあります。ESSIDは複数のアクセスポイントでSSIDを使えるように拡張した規格ですが、ESSIDであってもSSIDと呼称されることもあり、通常の利用では両者を区別する必要はありません。
PCやスマートフォンをWi-Fiに接続するとき、まず表示されたSSIDの一覧の中から接続したいアクセスポイントのSSIDを選択します。
通常、このSSIDは秘匿されておらず、電波が届く範囲であればSSIDを知ることができます。ただ、場合によってはSSIDを隠したい場合があります。そこでアクセスポイントの機能として提供されているのが「ステルスモード」や「SSIDステルス」などと呼ばれている機能です。
このステルスモードを利用すると、Wi-Fiの接続先を選択する一覧画面にSSIDが表示されず、正しいSSIDを直接入力しなければ接続できなくなります。
アクセスポイント、あるいはWi-Fiルーターは正しく動作しているはずなのに、PCやスマートフォンにそのSSIDが表示されないといった場合、ステルスモードが有効になってしまっている可能性があります。設定画面を開いてチェックしてみましょう。
ステルスモードの利用には注意が必要
このステルスモードを利用すれば、正しいSSIDを知らないユーザーはそのアクセスポイントにWi-Fiでつなぐことができなくなります。そのため、セキュリティを強化できると思うかもしれません。
確かに一定のセキュリティ上の効果はありますが、インターネット上にはステルスモードになっているアクセスポイントのSSIDを割り出すためのツールなどもあります。そのため、完全に第三者の目からアクセスポイントを隠蔽できるわけではありません。
また、ステルスモードを利用することにより、端末によってはWi-Fiの接続が途切れるなどのトラブルが発生することもあるため、利用には注意が必要です。