以前、池袋に住んでいた私(中澤)。6年くらい住んだので、豊島区最大の繁華街・サンシャイン60通りも庭みたいなものであった。メシにしても服にしても映画にしても何でも揃う。それがサンシャイン60通りであり、用もないのにブラつくことも多かった。
そんなサンシャイン60通りが、私の30代の青春が詰まったサンシャイン60通りが、ちょっと行かない間にこんなことになっているなんて……!
・コロナ禍
私が池袋をブラつかなくなったのは2年前からだ。そう、理由はコロナ禍である。池袋を離れた後もたまにブラブラしていたのだが、コロナ禍が始まったことにより基本的には用事は全部近場の繁華街で済ませるようになった。東京には池袋みたいな繁華街がいくつもあるのでなんら困ることもなかった。
職場に行く途中にあるわけでもないのでフラッと立ち寄ることもなく、ごくまれに取材で行くことはあっても駅構内で完結したりで街をブラつくことはない。結果、この2年、サンシャイン60通りに1度も行っていなかった。
・2年ぶりにサンシャイン60通りを通ったら
そのことに気づいたのは、先日、記事にてお伝えした鬼滅の刃ラッピング店のすき家の取材である。池袋サンシャイン前店だったため、道すがら、ごく自然にサンシャイン60通りを通り抜けた時のこと……おいおい……
スッカスカやないか!
店が閉店しているだけではなくビル自体がなくなっているところもチラホラ。特に、アドアーズの向い(多分『パーフェクトスーツファクトリー』があったビル)がガッツリサラ地になっていたことと、東急ハンズがなくなっていたことは衝撃がデカかった。あんなにデカかった東急ハンズがなくなることあるんだ……。
ちなみに、アドアーズ向かいの辺りには昔、『とらのあな』の路面店があって、上京する前から通っていた思い出の場所。池袋に住む前、私にとってのサンシャイン60通りは、ビルの影になってちょっとシケたような怪しさの漂う裏通りが全てであった。スッキリしちゃってまあ。
・次はどんな街になるのか
もちろん、2年経てば街も変わるだろう。しかし、元々サンシャイン60通りは短い通りにギュッとビルが詰まっている感じのため、コロナ禍も合わさってとても象徴的に感じたのであった。
次はどんな街になるのか? また以前の活気が戻って来ることを願わずにはいられないが、活気が戻ってきたとしても、私の知るサンシャイン60通りが戻ってくることはないだろう。グッバイ青春。建ち並ぶビル群の影から見上げた空を忘れない。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.