「ビール業界のDX」Best Beer Japan株式会社は2022年2月3日、シードラウンドでの7,000万円の調達を明らかにした。このラウンドに参加したのは、日本最大級スタートアップピッチコンテストIVS LAUNCHPADを運営するHeadline Asia、Social Entrepreneur3投資事業有限責任組合 PE&HR株式会社、NBCエンジェルファンド2号投資事業有限責任組合、Sun* CEOの小林泰平氏、ココナラの共同創業者南 章行氏が含まれている。
■クラフトビールに特化した唯一のIT企業
Best Beer Japanはクラフトビール醸造所を管理するITツールと物流サービスを運営している。「今までほとんどIT化されていなかったお酒業界ですが、コロナの影響で一気にDXが進んでいます。Best Beer Japanはクラフトビールに特化した唯一のIT企業としてその進化を支援してきました。」と代表取締役ピーター・ローゼンバーグ氏は語る。昨年に比べると取引している醸造所の数は2倍になった。
ローゼンバーグ氏によれば、醸造所の業務は紙とエクセル中心で、一つの注文を処理するには14分もかかってしまう。衛生面や酒税の管理など法律で決まっている作業が多く、バックオフィスの負担が大きい。「酒税をやりたいから醸造所を立ち上げたブルワーは一人もいない。弊社のミッションは醸造所がよりビール作りに集中できる環境を作ること。」
■クラフトビールプラットフォームが次のチャレンジ
クラフトビールの人気が高まり、2026年の酒税緩和に向けて約1250億円の市場に拡大する見込みだ。現在、醸造所と店舗は直接取引を行い、中間流通不在により醸造所・店舗双方に非効率が発生している。
Best Beer Japanは醸造所の業務を自動化できるERPソフトと運送費を半分にできる日本初の樽シェアリング「レン樽」を提供しており、次に挑戦するサービスは複数の醸造所からまとめて購入ができる業務店専用のクラフトビールプラットフォームだ。すでに事前登録が始まっている。(https://www.bestbeerjapan.com/ecplatform-preregistration/)
今回の資金調達に参加したHeadline Asiaが運営するシードファンドLAUNCHPAD FUNDの代表取締役 川村達也氏は「ビールはアルコールという機能だけでなく、クラフトビールというスタイルへシフトしつつある過渡期であり、この領域のDXはピーターにぴったりであることを直感で確信した。」とコメントしている。
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