昭和27年の10円玉が、ウォッカに浸すだけでこの光沢!
10円玉をピカピカに磨く遊びは、子供の頃誰しもが試したと思う。サンポールで磨いたり、磨き粉で磨いたり。
でも実はウォッカがあればそれだけで、磨かなくても10円玉が反則的にピカピカのピッカピッカになるのだ。
今日はそれを紹介しよう。
※2010年9月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
僕は、理科の先生でもあるのだ
実は、僕はデイリーのライターとともに、理科の先生という職業もやっている。昨年末にインタビュー記事で「来年は理科を推していきたい。」と言ったにもかかわらず、仏像になったり、ケチャに参加したり……。まともな理科記事といえば、枯れ草で納豆を作ったぐらいのものだ。 よし。今日は理科の記事を書いてみるか。
用意するものは「スピリタス」(アルコール度数96度)
少し品揃えの多い酒屋さんに行けば、まあ置いてあると思う。蒸留を繰り返して作られたウォッカで、世界最強の酒として有名だ。
ちなみに、このスピリタスを蒸留するとさらに強いお酒なるかというと、それはできない。共沸という現象により、蒸留では96度より度数を上げることはできないのだ。(さっそくの理科的マメ知識!)
そんなスピリタスを、茶碗にちょっと注ぎましょう。
続いて10円玉を加熱。
主役の10円玉には、ギザジュウをセレクト。
別に普通のでもいいんだけど、古いほうがインパクトがあるかと思って。 で、このギザジュウを、ガスコンロの火であぶります。
10円玉の95%は銅なので、銅イオンの炎色反応により、緑色の炎が出ます。(理科的マメ知識、2発目!) この光がキレイで、これはこれとして感動してしまう。さて、さらに熱して赤くなってきたら、これを先ほどのスピリタス茶碗に入れましょう。すると……
この、入れた瞬間の色の変化は、目を見張るものがあるので、ぜひ体験して欲しい。難しいことを言うと、アルコールが10円玉の表面にある酸化銅を一瞬で還元するのだ。
なぜか1回目だと必ず、ウォッカに入れた時のオモテ面がきれいに整わないので、爪で整えてから、もう2、3度上記の過程を繰り返してみて欲しい。両面ともピカピカになる。
もちろん、10円玉として普通に使える。
このウォッカでピカピカ方法のすごいところは、表面を削らずに還元させているので、10円玉を全く滅損させていないところだ。むしろ金属磨きで磨いたり、サンポールに浸けたりするほうが、10円玉に悪いのでは無いだろうか。
もちろん自販機に入れれば、普通に10円玉として認識するし、1年ぐらい経てば、普通の色に戻ってくる。
たまに自販機に認識されにくいことがあるが、それはギザジュウ自体の長年の磨耗によるものなので、あきらめて下さい。
火事には注意
スピリタスは引火性が非常に強いので、たまに十円玉を入れた熱で引火することがあります。その場合は落ち着いて濡れ布巾をかぶせれば、すぐに鎮火するので、濡れ布巾もあわせて用意して実験を進めましょう。
あと、理科に詳しい方はもうお気づきだと思いますが、要は純度の高いアルコールであればよいので、燃料用メタノールとかプロパノールでもできます。バーべキューの折のコネタにでも、披露してみてください。