「人命を優先する従業員さんには頭が下がります」――。ハンバーグレストラン「びっくりドンキ―」の緊急時の対応をめぐり、利用客が感謝を伝えている。
トンガ沖噴火に伴い2021年1月16日未明に発表された津波警報・注意報を受け、店員がマニュアルに従いつつ機転を利かせた。
「マニュアルの意味を本当に理解した結果の行動」
宮城県多賀城市にあるびっくりドンキーを訪れた客が16日未明、ツイッターで「完食してしまったのにも関わらず食事代金は本日要らないのでと避難指示を優先していました」とつぶやいた。
投稿によれば、店を利用中に津波による避難指示が出た。店員からは指示に従うよう呼びかけがあり、投稿者を含む複数の客は「代金は払う」と伝えた。しかし、「とにかく避難して下さい」などと断られた。
投稿した客は、「人命を優先する従業員さんには頭が下がります。感謝しかありません。また利用してお礼を伝えます」と謝意を述べている。
投稿は17日午前時点で27万以上の「いいね」を集め、店員への称賛が相次いでいる。
運営会社「アレフ」(札幌市)の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に、この店はフランチャイズ加盟社の「半田屋」(仙台市)が運営しているという。
店舗運営マニュアルでは、緊急時の対応として「生命の安全を最優先しましょう」「避難指示が出た場合は臨時休業して避難しましょう」と定めている。代金の扱いは記載していない。
広報は「従業員さんがこのマニュアルの意味を本当に理解した結果の行動だと思っています」と理解を示し、「我々としても、半田屋さん。そして対応された従業員さんは非常に誇らしく思っています」と話した。
店は現在、営業を再開している。